今は肉離れで一時中断していますが、私は毎日朝晩1万歩のウォーキングを日課としています。これだけ歩くのも慣れてしまうとなんということも無くなってしまうのですが、時間がかかってしまうのは如何ともし難く、ただ歩いているだけではどうしても退屈してしまいます。ということで音楽を聴いたりポッドキャストを聴いたりしていたのですが、オーディオブックを聴くというのもいいのではないか、ということで3ヶ月無料キャンペーンをやっていたAmazonAudibleの会員になって、しばらく利用してみることにしました。

それまでオーディオブックというのは聴いたことがなかったのですが、なかなかいいものでした。基本的にプロの声優さんが朗読してくれるので非常に聞き取りやすいですし、小説の場合はセリフの人物ごとに声音を使い分けてくれたりもするので、ラジオドラマのように聴くことができます。非常に良かったのは「プロジェクト・ヘイル・メアリー」で、作品自体が面白かったのもありますが、この作品の数少ない登場人物の一人である異星人の言葉を音で表現しており、紙の小説にはない表現力を得ているというところがまた一味違う面白さになっていました。

一方、声優さんではなく、著名な俳優に朗読させているものもあるのですが、それはどうも聞き取りづらく、抑揚の付け方なども下手で、聞き続ける気になれませんでした。もちろん全てがそういうわけではないでしょうが、やはり声優さんは声だけで勝負しているだけに一日の長があるということなのではないかと思いました。

しかし、3ヶ月間の無料期間が終わったあともしばらく続けていたのですが、結局解約してしまいました。その理由はライブラリーがまだ充実していないということです。オーディオブックの制作にはどうしても時間もコストも掛かるので仕方のないことだとは思うのですが、自分が聞きたいと思った本がオーディオブックになっていないということが多く、逆に中途半端に数は多いので自分が聞こうと思える本がうまく見つけられなかったのです。会員が増えないとライブラリーを増やすこともできないでしょうし、ライブラリーが育たないと会員も増えないでしょうし、難しいところですね。日本のオーディオブックが定着するには、まだしばらく時間がかかるのかもしれません。