恐山を後にして、むつ市内で一休みしたあと、浅虫温泉に予約していた宿に向かうまでの間に夕食を摂るため、当初の予定通り野辺地にあるファミリー食堂というレストランに寄りました。ここは昭和の食堂の雰囲気が漂うお店なのですが、失礼ながら外観は少々冴えない感じなので、インターネットの情報が無かったらきっと入らなかったと思います。
なぜここに寄ったかといえば、近辺のお店の数自体が少ないということもありますが、こちらで提供されている「ほたて定食」がとても魅力的だったからです。この野辺地も面している陸奥湾はホタテの名産地とされていて、旬とされるのは6月から8月ですがちょうどその旬が近づいている時期でもあり、美味しいものが食べられるに違いないと期待していました。
そのほたて定食ですが、焼き貝が3つに刺身が2つ、合計5つものホタテを食べることができるという贅沢な定食です。立派なホタテをこんなにいっぺんに食べたことはありませんでしたが、果たしてその味はというと、これまでに味わったことのない美味しさで感動しました。焼き貝は加熱することで旨みが凝縮されているようで1つ1つとても食べ応えのあるものでしたし、刺身の方はプリプリした食感に非常に透明感があって、味はほとんど甘みだけが際立っていて、不思議なくらい雑味がありませんでした。たっぷり食べられて大満足でしたが、さらにホタテフライもあったら、まさにホタテづくしだな、なんて贅沢な想像をしてしまいました。
なお、メニューに注意書きがありましたが、日によっては6時以降だとホタテメニューが提供できない場合があるとのことです。観光客の多いシーズンなどはそれだけ人気があるということでしょうか。私たちが訪問したのは5時半ごろで、他のお客さんはあとから1組だけ来店されただけでしたが…