最近テレビでも報じていたように思いますが、帝国データバンクによると2024年度のカレー店の倒産件数が13件となって過去最多を記録したそうです。全国で13件と聞くと感覚的には大したことがないように感じますが、これは計上されているのが負債1000万円以上の法的整理されたものだけだからのようで、個人店の廃業や閉店はここに含まれていないようです。

実際にはそんなことはないのでしょうが、「カレーの嫌いな日本人はいない」とも言われる通り、カレーは日本の国民食の一つと言っても過言ではないと思います。私も大好きで一時期は自分でスパイスから作ったりもしていましたが、市販のルーを使って作るのはほとんどの家庭で行われていることでしょう。そんな流行に左右されない人気メニューのカレーを提供する店舗でさえ、最近のコメやその他の材料費や光熱費の高騰に耐えられなくなってきているということのようです。

私の感覚では新たに出店される数も減ってはいないように思いますが、既存の店舗も含め、メニューの価格が徐々に上がってきているのも実感として確かです。私が気に入って通っているようなお店でも、カレー店に限らず値上げが続いており、馴染みの店主から申し訳なさそうに伝えられることもしばしばです。私はそこで質や量を落として値上げを控えるよりも、適切に値上げをして経済を回す方が国際競争力などを考えてもいいはず、という立場なので「どうぞどうぞ」というところなのですが、皆が皆そういうわけではないでしょうね。しかし、利益を圧縮してジリ貧になっては未来がありません。

また個人店に限らず、大手企業の製品でも単価を上げずに量を減らして実質値上げ、という例が少なくありませんが、そういうのは貧乏くさくなるのでやめてほしいと思っています。原材料や光熱費の値上げで圧力がかかっているなら、堂々と値上げをすべきです。商品の単価が上がって喜ぶ人はいないと思いますが、価格据え置きで量が減って喜ぶ人もいないのですから、みんなで貧しくなる必要はないのではないでしょうか。

話が逸れましたが、イギリスなどではカツが載っていなくてもKatsu Curryとして日本のカレーが人気となっているそうですが、イギリスのCoCo壱番屋のカツカレーは£20ほど、日本円で4000円ほどもするようですから、日本でもそこまでとは言わなくても、もう少し高くてもいいのではないでしょうか。