姫路駅の南南東、直線距離で2.5kmほどのところにTIGER ONEというお店があります。Googleマップでの評価の数は多くないのですが、平均4.8となかなかの高評価のこのお店は、カツサンドの専門店です。カツサンドといえばトンカツをパンに挟んだシンプルな料理で、まい泉カツサンドは有名ですね。そのカツサンドだけで勝負するお店が、それだけの高評価を獲得するというのはどういうことなのかと興味が湧くところですが、とてもいいお店なので紹介したいと思います。

私が初めて訪問したのは昨年9月のことでしたが、それから今までに何度か通っていて、その度に非常に満足して帰ってきています。それはなぜなのかというと、まず、カツサンドそのものがとても美味しいです。分厚くスライスされた豚ロースを注文を受けてから揚げて、特製ソースにくぐらせた後でキャベツかレタスと一緒に食パンに挟んで提供されます。この特製ソースも玉ねぎがたっぷり入った甘みのあるもので美味しく、かなりのボリュームがあるサンドイッチを飽きずに食べることができます。

そしてもう一つ素晴らしいのは、フレンドリーで気さくな店主ご夫妻の、ホスピタリティあふれる温かい接客です。ご主人はオープンキッチンからカウンター越しに、奥さんはホールでいろいろ話しかけながら笑顔を振りまいてくれます。私自身はあまり話好きな方ではないと思うのですが、それでも空いている時間帯に行った時には、カウンター席に座っていたこともあってつい話し込んで1時間半ほどもいたことがあります。とてもカツサンドを食べるために必要な時間とは思えません。

もともとご主人は大阪で寿司職人をされていたそうですが、お弟子さんに店を譲り、別の弟子が出店するのを手伝うためにオーストラリアにいた後、奥さんの実家がある姫路にTIGER ONEを出店されたとのことです。接客の素晴らしさは寿司職人の経験によるものなのでしょうか。そう言われてみると、きっぷのいい板前さんのイメージがピッタリくるような気がします。

ということで、なんだか姫路にはもったいないお店のような気もして、いつかまた他のところへ行ってしまうのではないかと不安になりますが、少なくとも姫路にいらっしゃる間は、また度々通いたいと思っています。なお、カツサンド専門店とは言いましたが、派生したたまごサンドも美味しかったですし、ライスの上にカツを載せた「カツと米」、カツの肉を揚げずに焼いてライスに載せた「肉と米」なんていうメニューもあって気になっています。