カブトムシやクワガタといった甲虫どうしを闘わせる「昆虫相撲」という遊びは古くからありますが、それを現代風にアレンジしてゲームにしたことでムシキングが最近の子供たちに大人気となっています。それにあやかったのか便乗したのかはわかりませんが、同じく昆虫相撲をベースにしたカブトボーグという玩具があります。

近未来の世界でサイボーグ化された昆虫どうしを闘わせるカブトボーグという競技が人気となっていて、その競技に使う昆虫という設定で、ウェブサイトではコミックが公開されているのですが、とりあえずそれは置いておきます。

様々なカブトムシやクワガタの形をした6輪の車同士をぶつけあうものなのですが、その動力源が電気でもゼンマイでもなく、フライホイールによるものだというところがシンプルで面白さを引き出しているのではないかと思います。6つの車輪は全て駆動されるためかなりのトラクション能力があり、相手や障害物にもグイグイと乗り上げていきます。後部にフライホイールを加速するための小さな車輪が付いていて、これを床などに押し付けながら転がすことでエネルギーをチャージします。このチャージの度合いと、向き合わせる角度で勝負が決まることになります。

また、前部のツノやハサミの部分は上下にスイングする機構が付いていて、これがタイミングよく噛み合うと勝敗に影響することになります。さらに、ゴム製の車輪は左右どちらにも軸を差す穴が空いていますが、3タイプあるうちの2つは一方の穴が中心からオフセットしていて、こちらの穴を使うことでムシの動きに変化が付き、見た目も本物の虫の動きのように有機的な動作になります。このあたりのつくりは単純ながらもうまく考えられているのはさすがTOMYといったところです。

これは昨年発売されたものなのですが、私はつい先日子供たちと玩具売り場にいたときに偶然見付けました。売り場の片隅で在庫処分同然の展示で売られていたので、不人気なのかと思っていましたが、あとで調べてみるとそれなりに人気はあって盛り上がっているようです。なぜそんな状態だったかというと、それはこの3月31日に新シリーズが発売されて置き換えられていくことになっていたからのようです。売り場にいくつものサンプルが置いてあって自由に遊ぶことができるようになっていたのですが、実際に動かしてみるとよくできていてなかなか面白く、私自身がその場で買ってしまいそうになりましたが、子供を甘やかしてはいけないので「自転車を完璧に乗りこなせるようになったら」という条件を付けてその場は退散しました。結局子供はすぐに条件をクリアしてしまい、せがまれることになってしまったのですが。

カブトボーグG06 ヘラクレスオオカブト(レッド)
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カブトボーグG02 ミヤマクワガタ(グリーン)
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さっそく今日トイザらスに行き、子供には発売されたばかりのGU(グローアップ)シリーズのヘラクレスオオカブトとミヤマクワガタを買うことにしました。このシリーズは「アタックモード」「バランスモード」「ディフェンスモード」という3つのモードに応じたパーツを付けることができるようになっているのですが、結局子供たちは素の状態の方が好みにあうようでした。ウェブサイトやパッケージの写真を見るとパーツはメッキ処理されているように見えますが、実際にはグレー系の下地そのままなのでちょっとがっかりしてしまいました。トイザらスの売値で699円という価格を考えれば当然だし、子供は全く意に介さないのでどうでもいいことなのでしょうが。

この2体を対決させてみると、ミヤマクワガタの方がかなり勝率が高いようです。ハサミの位置が低くなっていて、バネを使ったちょっと凝った構造になっているので、ハサミがうまく相手の下に入ったときに効果的な動きをします。ヘラクレスオオカブトの方は下側のツノの先端が上を向いているので、これを相手に噛ませることは難しいようです。実際の昆虫であれば体の大きさも倍くらいありますので、ヘラクレス圧勝なのでしょうが…

残念ながらミヤマクワガタの方はハサミの付け根のパーツが早くも折れてしまいましたが、今のところなんとかそのままでも遊ぶことはできるようでほっとしました。比較的単純な構造なので頑丈だろうと思っていたのですが、意外なところが壊れてしまい、いつまで持つか心配になってきました。とりあえず砂には弱いと思うので、外には持って行かないように言いましたが…

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