不二家消費期限切れ牛乳を製品に使用していたことが明るみに出てから、事の発端がなんだったのかもよくわからなくなるほど次から次へと新しい問題が湧いて出てくるような不二家ですが、「またか」「雪印乳業の教訓は活かされなかったのか」というのが一般消費者が最初に思うことでしょう。

しかし、マスコミにとっては格好の餌食となってしまって言いたい放題のことを言われているようですが、どうもこういうときは記者らは急に一般大衆を背中に背負っているがごとく偉そうな物言いになるのが見ていてかなり不愉快です。身内に甘いマスメディアがここぞとばかりに良識を振りかざすようになってしまい、攻撃対象を見付けると叩きたいだけ叩くというのは、子供らの間で問題になっていると報道されているはずの「いじめ」にも通ずるものなのではないでしょうか。

また、セブン&アイやイオン、東急ストアなどは早々と不二家製品の店頭からの撤去を決め、その後も各地のスーパーなどが追随しているということですが、「消費者の不安に応えるため」「安全性を保証できない」というような名分を掲げてはいるものの、本当にここまでの対応が必要なのでしょうか。確かにこれだけ次々と問題が明らかになってくると、どの工場の製品も大丈夫とはいいにくくなってきますが、もともと問題となっているのは洋菓子工場の方ばかりで、スーパーなどで売られている菓子工場の製品の方は未だに問題は見付かっていないのではないでしょうか。結局はスーパーなども自分たちのイメージを守りたい、あるいは迅速な対応でイメージを向上したいから撤去を決めただけのことのような感じがしてしまいます。私個人としてはカントリーマアムやホームパイなどは大好きな製品なので敢えて買い求めて支援したいくらいですが、ただでさえ販売中止やフランチャイジーへの休業補償などで業績が落ち込んでいるところへ追い打ちを掛けるようなことが本当に必要なのか、やや疑問を感じています。

まあ、明らかになってきた事実を考えるととても肩を持っているような状況ではないような気がしますが、もはや洋生菓子の販売は続けていくことは困難でしょうから潔く切り離し、スーパーなど向けの菓子の製造に専念していくべきなのかもしれません。森永製菓からは「要請があれば支援を検討する」というようなオファーもあるようですし、ぜひとも立ち直って欲しいものです。まあ、吸収合併されるなどでも製品が存続してくれれば私自身は構わないわけですが…

それにしても他の菓子メーカーはまさに漁夫の利を得ましたね。菓子というのは必ず決まった量だけ売れるものでしょうから、不二家が売れなくなればその分他のメーカーの製品が売れるわけで、他メーカーの首脳はほくそ笑んでいることでしょう。しかしここで気を引き締めておかないと明日は我が身です。こうして次々問題のメーカーが出てくると、食品メーカーというのはかなりリスクの高い商売のように思えてきました。きっとどこだって多かれ少なかれ同じようなことをやっているのではないかと思うのですが…というのは単なる私の思い込みでしょうか?それならいいのですが。

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