そもそも私は見ない、というか今までも見たことがないので無関係ではあるのですが、来年3月開催のWBCことWorld Baseball Classicの試合中継の放映権をNetflixが取得したということが話題となっているようです。WBCといえば「侍ジャパン」が常に優勝候補の一角ということもありますし、特に今は大谷人気もあるので常に注目を浴びているコンテンツなのかと思いますが、これが日本のテレビで放映されないというのは確かに衝撃的なニュースかもしれません。

これについて「日本人なら金を払うと思われているようで腹が立つ」といったコメントをしている人もいるようですが、これは単に資本主義の原理でしかありません。日本のテレビ各局が出せる金額の限界がNetflixのそれよりも低かったというだけのことで、批判されるべきはどちらかといえば日本のテレビ局でしょう。もともとタダで見せてもらっているのだから文句を言うな、というつもりはありませんが、テレビCMという広告だけで経費を回収するというビジネスモデルがすでに限界に達しているのか、テレビの視聴者が減ってテレビ放送そのものの価値が下がっているということが原因ではないでしょうか。テレビを見ていてもだいたい録画で、CMはスキップしてしまっているのだとしたら、そういう人こそが問題です。

出場辞退が相次ぐ可能性というのは本当でしょうか。地上波放送よりもNetflixのほうが便利な点はいくつもあると思います。私はNetflixも契約しておらず詳しくは知らないので、一般的なネット配信と同様だと思って言いますが、特別な操作や装置は必要なく好きな時間に何度でも、テレビの他にPCやスマートフォンなど好きなデバイスで見られるというのは大きなメリットでしょう。当然生中継だけではなく、オンデマンドでも配信されるはずですよね。

ダイヤモンドオンラインの「天才かよ…WBCを独占配信するNetflixが150億円の投資を一発で回収する「特別プラン」とは?」という記事にある分析はなるほどと思わされました。確かに高齢者にとってNetflixと契約して見られるようにするというのはなかなかハードルが高いと思います。このため、WBCの時期が近づくと「高齢者のためのNetflix契約ガイド」というのが各種メディアに掲載されるようになって、それ自体も注目を集めることになるでしょうし、それによってこれまで敬遠されてしまっていたNetflixが高齢者にとっても難しいものでなくなるというのです。Netflixはこれを狙っていたわけですね。

Netflixは月々1000円弱から見られていつでも解約できるので、本当にWBCを見たいのなら1月だけ契約すれば全試合が見られて、十分元が取れるはずです。その1000円程度の価値も見出せない人は諦めて見ないのでしょうが、そういう人の熱意はその程度なのだから文句を言うべきではないでしょうね。まあ野球もテレビも見ない私が偉そうに言う権利もないのかもしれませんが。