Mozilla Firefox Download Day 2008それでもIEを使い続けますか?

一般の多くの人にとって、ウェブブラウザというのはWindowsに標準で付いてくるInternet Explorer(IE)のことであって、そもそも他にブラウザの選択肢があるということすら知らず、あの”e”のアイコンこそが「インターネット」である、というのは今でも変わっていないのでしょうか。一時期は90%を超える圧倒的なシェアを誇っていたIEも、最近は他のブラウザに押されて徐々にシェアを落としているということですが、その対抗勢力の中でも最も有力といわれるMozilla Firefoxのバージョン3.0が今日リリースされました。

今回のリリースに合わせて、24時間のダウンロード数のギネス世界記録に挑戦するというDownload Dayというのがリリース当日の今日、今も行われていて、日本時間の明日午前2時までがその記録へのチャレンジ期間となっているそうです。この記録のためにダウンロードを盛んに促しているということもあって、Mozilla Japanのウェブサイトはパンクしてしまい、アクセスができない状態となっているのはとても情けない話ですが、本家Mozilla.orgの方は全く問題ないようなので、まだダウンロードしていないという人は今のうちに…といってもこの記事をごらんになる頃は既に遅いでしょうか。

私がダウンロードしたのは今朝起きて一番に、6時台にダウンロードを試みたのですが、この時既にMozilla Japanのダウンロードページは画像がなかなか落ちてこないという状態でした。ただ、Mozilla Japanからアクセスしても実際のFirefoxのインストーラ自体は本家サーバからダウンロードするようになるようなので、こちらはあっという間にダウンロードできたので問題ありませんでした。

ダウンロードが終わってもちろんすぐにインストールしたわけですが、実は私はベータ版の頃から3.0を利用していて、昨晩まではリリース候補RC2を使っていたため、全く変化はありません。今回のWindows用の3.0正規版はRC2と全く同じバイナリだということなので、変わったのはバージョン番号やインストール先のディレクトリだけということになります。まあそれでも正規版がリリースされたことでアドオンも正式に3.0に対応したものがいくつもリリースされ、特にGoogle Toolbarが3.0に対応してくれたというのは非常に嬉しいことでした。

今回の3.0でも非常に多くの改良が行われているのですが、まず一番のポイントは非常に高速に動作するようになったJavaScriptエンジンです。一時は蔑まれていたJavaScriptも近年AJAXの重要な構成要素として見直され、今では動的なウェブサイトを構築するためにはなくてはならないものとなっており、私もGoogle ReaderGmailをはじめとする数多くのウェブサービスでお世話になっているもので、これらのサイトの動作が格段に高速になり、非常に快適なものとなりました。特にGoogle Readerでは私があまりに多くのフィードを突っ込みすぎているためか、職場のPCで使わされているIE6では大げさではなく本当に数分間フリーズしてしまうのですが、Firefox 3.0を使っている限りではそんな様子は微塵も見せることなく、サクサクと見ることができています。まあこれは比較対象が酷すぎるのでしょうが…

もう一つ、結構便利なのが「スマートロケーションバー」というもので、普段URLを入力するロケーションバーの補完機能が強力になったようなものです。これまではURLをある程度まで入力したところで続きの候補を表示してくれる程度のものでしたが、このスマートロケーションバーではURLの一部やページのタイトルの一部でもマッチしていれば候補として表示してくれるのです。候補を検索しているときにややもたつくようなこともありますが、かなりうろ覚えのページでも表示できてしまうというのはなかなか便利なのではないでしょうか。

この他にもメモリ使用量が大幅に減ったとか、ブックマーク機能が強化されているというような改良がいくつもあるのですが、私が拙い説明をするよりも窓の杜の特集に詳しくまとめられているのでこちらを観ていただいたほうがいいかもしれません。

ということで、私はもうFirefoxなしでは生きていけない…なんていうことはありませんが、今更IEだけの生活なんて考えることもできません。それならウェブなんて見る気もなくなるかもしれません。しかし実はこのFirefox 3.0はMac OS X 10.3はサポートしていないので、私の移動時用iBook G4では使うことができないのです。だからといって2.x系を使うのも今更な感じなのですが、幸いMac用にはCaminoという同じくMozillaの流れを汲むブラウザがあって、こちらはこちらで快適なので助かっています。本当は統一して開発リソースを集中してもらった方が嬉しいような気もするのですが、色々事情があるのでしょうね…