Lightroom 2.0よく言えば正常進化?

フィルムカメラの時代には一般の人が手を出せるのはシャッターを切るまでのところで、その後フィルムからの現像とプリントに関してはプロ任せということが多かったのではないでしょうか。多少写真にのめり込んだ人になると自宅に現像設備を揃えてしまったりしていたようですが、それもモノクロの場合がほとんどで、カラーになると設備も技術もハードルが高くなり、とても素人の手に負えるものではなかったのではないかと思います。

しかしそれもデジタルになると一変し、普通にコンパクト機を使う場合はカメラの中で現像が済んでJPEGファイルになってしまい、自宅などのPCを使って画面で見るなりプリントするなり簡単にできるようになってしまいました。また、デジタル一眼レフの場合も同じようにカメラで現像することも可能ですが、撮像素子で取り込んだ生のデータをそのまま記録し、PCのソフトウェアで「現像」するということもできるようになりました。そうすることで画質の劣化を最小限に抑えながら各種の調整ができるようになり、飛躍的に自由度が上がり思いに近い画を得ることができるというわけです。

そんな現像ソフトウェアにも色々あるわけですが、私が愛用しているAdobe Photoshop Lightroomが先日アップデートされてバージョン2.0が発売されたので、早速アップグレード版を予約注文して購入しました。

Adobe Photoshop Lightroom 2.0 日本語版 アップグレード版 Windows/Macintosh版
メーカー:アドビシステムズ
アドビシステムズ (2008/09/12)
ISBN/ASIN:B001CHLZ7C

アップデートの目玉はいくつかあるのですが、私にとってはほとんどどうでもいいところからいくと、Adobe製品として初めて64bitに対応したということです。私は32bit版Windows XPを使用しているのでその恩恵は全くないのですが、64bit版のOSを使用されている場合には現像処理などの高速化が見込めるのではないかとされています。

またユーザインタフェースも細かく変更されて使い勝手が向上しているのですが、特に大きな変更はデュアルモニタに対応したということでしょう。2画面の片方にライブラリや設定パネル類を表示しておきながら、もう一つの画面に拡大表示させるというようなことができるようになっています。これは競合するAppleApertureに劣っていたところなので私も非常に嬉しいところです。といってもApertureはWindowsでは動作しないのですが。

他にも画像補正機能が増えていて様々なレタッチが可能になっていたり、見た目の変化は非常に地味なものでありながら、確実に機能と使い勝手が向上している実に堅実なバージョンアップになっています。さすがは職業フォトグラファーもターゲットにしているだけのことはあって、道具としての機能にこだわった質実剛健なソフトウェアと言えるのではないでしょうか。私のような素人が使うのはおこがましいというか、豚に真珠のようなものではないかと不安にさえなりますが、そういう私が使ってもやりたいことがスッとできる、実によく考えられたソフトウェアではないかと思います。

しかし最近写真を撮りに行けていないので、そちらの方を何とかしないと…