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Upそれにつけてもおやつは…

今や大作映画には当たり前の技術としてコンピューターグラフィックスが使用されるようになっており、実写とアニメーションとの境界はかなり曖昧なものとなってきています。実際にはありえないものや、撮影が危険だったりするような映像を取り入れる場合には非常に便利な技術ですが、その反面映像が平板になりがちだったり、やり過ぎるとあまりに嘘っぽくなったりとバランスが難しいのではないかと思います。まあ、コミックが原作のような場合は嘘なのは分かりきっているのでそんなことは気にしていないのかもしれません。

一方、アニメーションもすっかりCG化され、実写以上にリアルな映像となっていたりします。そのCGアニメーションの老舗的存在となっているPixarの最初の3D版が上映されたのが「カールじいさんの空飛ぶ家」ですが、この映画をDVDで借りて観てみたところ、年々進化する映像技術に改めて驚嘆しつつ、相変わらず練り上げられたストーリーに満足できるPixarらしい作品となっていました。

カールじいさんの空飛ぶ家 [DVD]
主演:ディズニー
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント (2010/04/21)
ISBN/ASIN:B00307RL98

少年時代に憧れた南米の伝説の滝「パラダイス・フォール」に、それがきっかけで巡り逢った妻Ellieを連れていきたいと思い続けながら老いを迎え、叶わぬまま妻に先立たれたCarlが、再開発で自宅を追われることになったとき、無数の風船で家ごと飛び立ちパラダイス・フォールへ向かう…というような話です。いくらなんでも荒唐無稽な話ですが、それを嘘臭さを感じさせずに映像化してしまえるのがアニメのいいところです。

冒頭、CarlとEllieが年齢を重ねていく場面では台詞のないまま数分間物語が進められますが、これがなかなか大人っぽい演出になっています。小さい子供には退屈してしまうかもしれませんが、子供にとっても想像力を働かせることができて良いのではないかと思います。分かりやすくしてしまうことは簡単ですが、こういう事も大切なような気がします。
シャツの素材感
パラダイス・フォールのモデルとなっているのはベネズエラの世界遺産、カナイマ国立公園にあるエンジェルフォールではないでしょうか。私はちょうど最近、テレビの「THE世界遺産」で紹介されているのを見たところだったので、見覚えのある光景でした。落差1km近い滝だなんて全く想像できませんが、伝説の滝というのにふさわしいものでしょう。

映像面で驚いてしまうのは、CarlがEllieにネクタイを締めてもらうシーンの、着ているシャツの素材感です。予告編を見た時から一番凄いと思っていたところだったのですが、登場人物らがかなりデフォルメされて描かれている中で、まるで本物のような、むしろ本物を写真に撮っても不可能なほど生地の織り目がリアルに描かれています。こんなところに感動するのは私ぐらいかもしれませんが、技術の進歩はこういう何気ない所に現れるのではないかと思います。

ストーリーは笑いあり涙あり、ドキドキしながら最後まで退屈しない、さすがはPixarと言える楽しいものでした。やはり家族で安心して観られるという面ではPixarとDisneyのコンビの右にでるものはいないかもしれません。ジブリの作品もいいかもしれませんが、個人的にはジブリは狙いすぎのような気がしてしまうのですよね。まあ、個人的な好みの問題でしかないので、強く主張するつもりはありませんが。

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