Crazy Ken Bandメガネを忘れたのは不覚…

このところ私にとって毎年恒例の行事の一つとなっているクレイジーケンバンドの秋のアルバムツアーですが、今年もその時期がやって来ました。といっても、チケットの手配などはいつも一緒に行く誰かにおんぶに抱っこの状態ですっかり任せっきりで、私は言われたままにホイホイ付いていくだけのような感じだったりします。

今回のチケットはファンクラブ会員になっている後輩Mにお願いしていたのですが、取れた席はなんと第4列という驚くべき場所でした。これまでホールの後ろの方に座ることばかりで、前の方にはいったいどういう人たちが座っているのだろうと思っていたものですが、やはりファンクラブを通さなければ取れないのでしょうね。おかげで今回はそんな素晴らしい場所からステージを楽しむことができました。

会場である神戸国際会館こくさいホールは前方が絞り込まれた形に座席が配置されているため、私たちの前には第1列がなかったので実際には前から3列目でした。ホールに入った時点でステージまでの距離があまりに近いので驚きましたが、幕が上がるとその驚きはさらに大きくなりました。これまでに見たことのない、メンバーひとりひとりの表情がはっきりと見えるのです。途中、メンバーがステージの前方に出てきた時などは目が合ってしまうのではないかとドキドキしてしまうほどでした。

しかしその代わり、私の席は端から3番目だったのでステージの両脇にある大型スピーカーの目の前になってしまったのでいいことづくめというわけではありません。これはショーが始まってから辛いことになってしまい、5曲目が終わった頃から片耳が限界を訴え始め、頭の中で音が反響してしまってまともに聴こえなくなってしまいました。このままでは何日も耳の聞こえづらい状態になってしまうことが予期できましたし、第一せっかくのCKBのステージを楽しむことができなくなってしまうので、途中から片耳に指で栓をしながら聞く、という何とも妙な観客になってしまったのでした。

MINT CONDITION
演奏:クレイジーケンバンド
ユニバーサル・シグマ (2010/08/11)
ISBN/ASIN:B003P79Y0C

それはさておき、今回のショーは今年8月に発売された最新アルバム「MINT CONDITION」のツアーということになっているので、セットリストはこのアルバムの収録曲が中心です。毎年毎年クオリティの高いアルバムを次々リリースするCKBには驚くばかりですが、今回のアルバムも素晴らしい出来だったので、今回のステージも満足度の高いものでした。また、アルバムに収録されている曲もライブで聞くと音の厚みがあるためより魅力的に聞こえるものです。アンコールまでの2時間はあっという間に過ぎてしまい、その後アンコールが1時間、サービス精神あふれる合計3時間のステージを満喫してしまいました。

今回は耳へのダメージが気になってしまいましたが、それを差し引いてもこれまでで最高に楽しむことができたように思います。「MINT CONDITION」はCKB通算12枚目のアルバムということでかなりレパートリーが広がっているため、以前のように古くからのファンしか知らないような初期の曲に頼ってばかりではなく、これまでのアルバムの中からいい曲を選ぶことができるようになったということもその一因なのではないでしょうか。

ということで、平日だったので仕事を早めに切り上げて神戸まで行かなければなりませんでしたが、十分にその甲斐がありました。MCで「来年も神戸に呼んでもらえることになった」と言っていましたので、また来年も新しいアルバムを引っさげて神戸にやって来てくれるということのようで楽しみです。