パチもんでもいいじゃない。
マサイ族といえば伝統的な生活を続けているアフリカの先住民族として有名ですが、そんな彼らにも文明の波が押し寄せているようで、今や携帯電話が普及しているそうです。あの民族衣装の懐から携帯電話を取り出す様子を想像するとおかしくなりますが、彼らだっていつまでも取り残されているわけには行きません。
しかし一方、裸足で大地を歩くマサイ族のイメージで作られたマサイベアフットテクノロジー(MBT)という靴があります。靴底をあえて平面ではなく曲面として不安定な状況を作り、体が自然にバランスを取りながら歩くようになることで本来人間の体に適した姿勢を取ることができるようになり、それと同時に随所の筋肉を使うようになりカロリーを消費するというものです。私もこれはぜひ履いてみたいと思っていたのですが、残念ながら私の自宅周辺で取り扱っているところはなく、またちょっと高価でもあり手が出せずにいました。
ところが、まさにこのMBTのパクリとも思える商品がニューバランスから発売されているのを最近知りました。それがウォーキングシューズのToningというシリーズですが、靴底はまさしくMBTのように曲面を描いています。ただ、MBTほどはっきりとした円弧にはなっておらず、またクッション性も若干高そうなので、ニューバランスなりの解釈なのかもしれません。こちらはMBTほど高価でもないので、MW1645というものを購入してみることにしました。
new balance(ニューバランス) (-)
ISBN/ASIN:B004L9L0D2
早速今週から通勤時に履いてみているのですが、思った以上に履き心地が良く非常に満足しています。これは私がこれまでに履いた靴の中で最も快適かもしれません。その理由が何なのかはよく分かりませんが、適度な重みとホールド感で、またこの製品の特徴である靴底形状もあり、とても歩きやすく感じます。特につま先部分の靴底が薄くなっていることにより後ろ足のつま先が折れ曲がらないため、足掻くような力が不要で歩き方が若干変わるようです。
私が購入したのはグレーのものですが、スエード調の素材がアウトドアファッションに合うようで、写真で見るよりも安っぽさを感じない落ち着いたものになっていました。ブラック以外は幅がEEのみとなるので、足幅の広い人は色が限定されてしまうことになりますが、私は幸いEEがフィットしたので助かりました。
しかしこのToningにも問題があって、カロリー消費量を増大させるということは、つまり暑くなるというこのなのですよね。非常に暑がりで汗かきな私が通勤時に履いてみた結果、これまでの2/3ほどの距離を歩いた所で同じような暑さを感じ汗をかく用になってしまいました。これによってフィットネス効果があるということなのでダイエットにはいいのかもしれませんが、だいぶ涼しくなったこの時期だからいいものの、真夏にはちょっと向かないかもしれませんね。