良くも悪くも女性中心。
コロナ禍でアメリカの映画館が閉まっていた影響で、ハリウッド映画の公開が相次いで延期されてしまい、しばらくの間新作公開が止まってしまっていましたが、ワクチン接種が進んだおかげで感染の勢いが収まり、コロナ明けムードとなったおかげで再び動き始めました。最後に見た洋画が何だったかもすっかり忘れてしまったくらいですが、コロナ後最初に観ることになったのはMarvel最新作の「ブラック・ウィドウ」です。
AvengersのメンバーであるBlack WidowことNatasha Romanovを主人公とした物語で、Natashaがどのような経緯でBlack Widowとなったのかが描かれています。アメリカ、オハイオから始まる家族の物語は世界各地へと展開することになります。
Black Widowを演じるのはもちろんScarlet Johanssonですが、本作がAvengersシリーズでの最後の出演と宣言されているようです。私自身も本シリーズで観るまでBlack Widowの事はほとんど知らなかったので、WidowといえばScarletと結びついてしまっていますが、他の人が演じるということもあまり考えられないので、しばらくWidowも登場しなくなってしまうのでしょうか。
Cate Shortlandという女性監督による作品となっていますが、全体的な印象としてかなり女性が活躍する女性中心のストーリーとなっているように感じました。大抵の作品は逆に男性中心で女性は華を添えるような役ばかりとも言えますし、女性が活躍するのはいいことだと思うので、そうだからと言ってこの作品を批判的に捉えるわけではないのですが、やけに女性ばかりが目立つと実際に感じてしまったのだから仕方ありません。まあ感じ方は人それぞれでしょう。
予告やポスター写真に写っているのでわかっていたことですが、Black Widowの名前の通りいつもは黒一色のスーツを着て戦う彼女が、今作では妹Yelenaと二人で真っ白なスーツを着ているというのはちょっと新鮮で良いです。もともと目立つスーパーパワーを持っているわけではなくて比較的地味なBlack Widowなので、その彼女を主人公に据えてMarvelらしい派手な作品が作れるのだろうかとちょっと不安があったのですが、それは杞憂でなかなか楽しめる硬派な作品になったのではないかと思います。
なお、「シャン・チー テン・リングスの伝説」や「エターナルズ」などこのあと2〜4ヶ月おきくらいにMarvelの作品が次々公開されることになっているようで、コロナのせいで公開が詰まってしまったおかげか、息継ぐ暇もなく新しい作品がやってきて楽しませてくれるようです。自宅でネット配信を利用すれば見きれないほどの作品があるわけですが、やっぱり大きなスクリーンで観る映画には別の体験があるので、これからも積極的に足を運んでいきたいと思います。