食わず嫌いというわけでもなかったのですが。

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私の妻の実家は亡き義父を筆頭に義弟妹やその配偶者らその半数以上がバスケットボール部に所属していたというバスケ一家で、その影響か私の息子らも二人とも高校や中学校でそれぞれバスケ部に所属していたのですが、今年の正月に義実家に集まった際にかなり話題になったのが昨年末に公開された映画「THE FIRST SLAM DUNK」でした。

この映画は1990年代に週刊少年ジャンプに連載されていた漫画「SLAM DUNK」を原作とするものであることは言うまでもありませんが、連載終了から25年以上経っての映画化ということで、正直「なぜ今」と感じずにはいられません。しかし、公開から3ヶ月後の2月4週目の観客動員数も1位という好成績を続けており、また私の義家族を含めて複数回劇場に足を運んでいるという人も少なくないようで、ちょっと不思議な現象となっています。

私は原作もこれまでのTVアニメや劇場版アニメも観たことがなく、バスケ漫画だということ以外何も知らなかったので本当に不思議としか言えなかったのですが、その謎が気になってしまったのと、私の家族も私以外皆観に行って「良かった」と言うので私だけ話題に入れないのも寂しいということもあって、もう一度観たいという妻と二人で私も観に行ってきました。ただ、原作を始めの方だけでも読んでおいたほうがいいという妻の助言に従って、単行本全31巻のうちの9巻、場面としては県大会の途中まで読んでから臨んだのですが、それは正解だったようです。

本作は原作者の井上雄彦氏が監督・脚本にも携わっているということで、設定やストーリーはかなり原作に忠実なものになっていますが、原作のハイライトであるインターハイ2回戦の山王工業との試合の模様に、宮城リョータの生い立ちを挟み込みながら並行して語っていくものになっています。この構成が、非常に臨場感のあるバスケットボールの一つの試合を見つつ、ドキュメンタリー作品を見ているように感じさせて、新しい映画体験となっているのかもしれません。

私も本作はなかなか楽しめたので、帰宅後も原作の続きを読んで、結局翌日中に全巻読み終えたのですが、それを読んでこの映画で描かれていた試合がどういう位置づけのものだったのかがようやくわかったというところです。その状態でもう一度映画を観たら、また違う印象を持って観ることができるかもしれない…ということで複数回観るということに繋がっていくのでしょうか。