大手牛丼チェーンの松屋が提供する期間限定メニューは「シュクメルリ鍋」以来、私も注目していて、新しいメニューが登場するたびにチェックして気になったら食べに行っているわけですが、先週から始まった煮込みビーフシチューもとても評判が良いようだったので、ランチに食べに行ってきました。
これはあくまでも一般的なビーフシチューであって、特に珍しいものではないのですが、松屋が作るビーフシチューというところに惹かれずにはいられません。チェーン店だからこそ、セントラルキッチンでしっかり時間を掛けて調理されたものが提供されるわけで、長時間煮込む必要があるシチューのような料理は松屋向きと言っても過言ではないかもしれません。
濃厚なシチューソースの中には大振りで脂の乗った牛肉の塊が二切れ入っているのですが、これも牛めしのために大量に牛肉を仕入れている松屋だからできることなのかもしれません。牛肉はとても柔らかく煮込まれていて、スプーンで切って食べられるほどです。
付け合せにはフランスの郷土料理ドフィノワーズが入っていることになっていて、これは要するにポテトグラタンです。しかし、「松屋風にアレンジ」というのがどういうものかというと、ポテトサラダを投入しただけというもので、あとから入れているので内部はまだ冷たいし、ちょっといただけません。でも松屋価格に合わせるにはこのレベルまでなのでしょうか。また、この他の具が人参とマッシュルーム一切れだけというのもちょっと寂しく感じました。まあ、ビーフシチューは牛肉こそが主役で、野菜はあくまで添え物に過ぎないということでしょうか。
シチューの味が濃いこともあってとてもご飯が進むおかずにはなっていて、牛肉の食べ応えもしっかりあるので満足感はあります。1200円近い価格なので松屋での食事としてはかなり贅沢なものですが、他のところでは1200円でこのレベルのものを食べることはできないでしょうから、これで十分なのだろうと思います。もっと雰囲気の良い店内と食器で食べられるなら、2000円は出しても良さそうなのですけどね。