ここ数年、アメリカで人気のコミックを実写化した大作映画が数多く作られ、いずれもそれなりにヒットしているようですが、そのハシリとなったのはSpider-manでしょう。それ以前にも古くはSupermanやBatmanなどもあり、世界的にヒットしました。また最近ではThe Hulk、X-Men、Daredevilなどの作品があります。これらの原作となるコミックはいずれも日本ではあまり知られていないため、日本でヒットするためには映画自体のデキで勝負しなければならないわけですが、Spider-manの場合には特に純粋に娯楽作品として楽しめる完成度を持っていたために多くの人に受け入れられたのではないでしょうか。

そのSpider-manの続編であるSpider-man 2が公開されてからだいぶ経ちますが、TSUTAYAのレンタルが旧作扱いになったので、ケチな私もようやく観ることができました。

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今回は前作の2年後という設定で始まりますが、ヒロインMJが女優として成功しているのに対して、主人公Peter Parkerがすっかり貧乏学生になって苦労しているのが、ありがちといえばありがちかもしれませんが、単純な正義のヒーローっぽくなくて私は好きです。思えばスーパーマンも冴えない新聞記者でしたが。悪役の方は、もとはいい人だったのに機械のせいで、という前作と同じような設定で全くワンパターンですが気にしてはいけません。ストーリーも理系の目で見るとかなり無理のある、というより無茶苦茶なところも多々ありますが、そこは単純に娯楽として楽しまなければ損と割り切って観たほうがいいと思い、目をつぶることにしています。もとがアメコミなのだから仕方のないことでしょう。

映像的には前作をさらにリファインしたような迫力とリアリティのある美しいものとなっていますが、金さえかければ作れない映像はないのが今の技術なのでしょうから、Spider-manのように成功することが約束された作品であれば当然のレベルなのかもしれません。そういう意味では、今後技術的に驚かされるようなことはまた減っていき、本来の芸術的価値が再び求められるようになるのかもしれません。とはいえ、映像技術もある意味芸術であるとも思いますので、それ自体を否定するつもりは全くありません。

なんだかんだいいますが、結局家族で楽しく観ることができましたので、それだけで充分です。