Volkswagen
Volkswagen Golfの、というよりVolkswagenのフラッグシップモデルともいえるGolf R32(Golf 5版)が日本でも発売されました。本当はもっと高価で高級な車もありますが、やはり現代のVolkswagenといえばGolfですから、その中で最高の性能を誇るR32こそフラッグシップと言っていいでしょう。

R32の最大の特徴は、ターボ過給されて184kW(250PS)というパワーを持つことになったシリンダー角15度の狭角V6 3.2Lエンジンと、フルタイム4WDシステム4MOTIONの組み合わせとなるパワーパッケージにあります。ベース車両のGolfもだいぶ大きくなってしまったため、すでに軽量コンパクトとはいえなくなってしまっていますが、1500kgを超えるボディでも250PSもあれば十分パワフルでスポーティな走りを楽しむことができるでしょう。

私は以前この狭角V6のルーツであるGolf VR6に乗っていましたが、この最大の特徴であるVR6エンジンは残念ながら最大の弱点でもありました。排気量の大きな6気筒エンジンをコンパクトにまとめることができるということは、熱源を集中させてしまうことにもなるので、その熱の処理に苦労したようです。私のVR6はオイルポンプ、ウォーターポンプが壊れ、最後にパワステポンプが壊れた時に保証が切れてしまっていたため下取りに出して乗り換えてしまいました。そのモデルからは10年ほど経過しているのでさすがにかなり熟成が進んでいるでしょうから、今はもうそういう心配も少なくなっているだろうと思いますが、国産車に乗るような感覚は今でも無理なのでしょうね。

組み合わせられるトランスミッションは4ドアモデルがDSG、2ドアモデルは6MTとなっていて、変速スピードが違うので速さはDSGの方が上であったとしても、やはり走りを楽しむならMTでしょうね。DSGを含むDCT(Dual Clutch Transmission)は究極のトランスミッションなどともいわれていますが、結局はATの進化形に過ぎないので、私は自分で操る感覚を味わうことができるMTの方が楽しいのではないかと思います。

外観はエアロパーツがいろいろ付いたり派手なグリルが付いたりしていますが、やはりセンター2本出しのマフラーが魅力的です。このマフラーだけでも売ってくれない物でしょうか…といっても私は付けるGolfも持っていませんが。内装で目立つのはスポーツシートが付く程度ですが、オプションのRECAROシートはかなり攻撃的でちょっと大人げないような気もしないではありません。

まあ、それにしてもWeb購入シミュレーションの結果が500万円弱ということになってしまい、私には全く現実味のない車です。500万ならRenault Avantimeの方が私には魅力的だったんですが、この車はあっという間に生産中止してしまい残念でした。Volkswagenもそんなことを言う人には売ろうとも思っていないでしょうけどね。きっともう少しまともなお金持ちが買うんでしょう。

Golf R32

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