JAXA
昨年のH-IIロケット打ち上げの相次ぐ失敗により、意義さえ問われかねない状況だった日本の宇宙開発ですが、その後3回連続で成功してすっかり自信を取り戻したようで、宇宙航空研究開発機構JAXAは今月に入ってからすでに3機目となるロケット、ASTRO-F/M-V-8内之浦宇宙空間観測所(Google Maps)からの打ち上げに成功しました…と書こうと記事を準備していたのですが、今日は残念ながら雨天のため延期となってしまいました。インターネットでもライブ中継が行われるということで朝6:28の打ち上げ時刻の30分以上前から待ち構えていたところ、6時を過ぎたあたりで延期が伝えられることになってしまい残念です。

今回打ち上げられる予定だったロケットは赤外線天文衛星ASTRO-Fを載せたミュー5型ロケット8号機、ということでこのような名前になります。ASTRO-Fは赤外線による天体観測を目的とした人工衛星で「単独の本格的な赤外線天文衛星としてはわが国初」だそうです。詳しいことはJAXA(ISIS)のウェブサイト上にまとめられていますので、興味のある方はごらんになるとしばらく時間をつぶすことができるでしょう。

M-Vロケットの方はの宇宙科学研究本部(ISAS)が運用する3段式のロケットで、旧宇宙開発事業団(NASDA)のH-2Aなどの液体燃料を使用するロケットよりは小型ですが、固体燃料ロケットとしては世界最大級だということです。Wikipediaを見ると繰り返し「低予算」といわれているISASが何だか哀れになってきますが、ランチャーが海側に傾けられているのが「ロケットの打ち上げに失敗した場合、いち早く海側に投げ落とすことで発射台の被害を最小限に抑えるため」とは知りませんでした。ロケットの打ち上げといえば種子島宇宙センターが有名ですが、ミューロケットの打ち上げに使われる内之浦宇宙空間観測所は九州南部にお住まいの方ならちょっと足をのばせば見学に行けそうですね。

それにしても、JAXAのウェブサイトには情報が満載でかなり楽しむことができます。こうして国民に広く情報を開示することで存在意義をアピールしなければならないという事情もあるのかもしれませんが、充実した情報がうまく整理されていて、金がかけられていることが感じられます。アメリカの博物館などの学芸団体のウェブサイトはさらに高いレベルにありますが、日本国内の団体としてはかなり優秀ではないでしょうか。他の機関にも同程度以上のものを期待したいところです。

ということで、今回は本当に残念でしたが、カウントダウンページをマメにチェックして次の打ち上げも見逃さないようにしたいと思います。まあ、今回は時間帯がちょうど朝起きてからあわただしくなるまでの間で良かったのですが、次はそううまくはいかないかもしれませんね。


と思っていたら、明日21日の6:28にちょうど1日延期されただけで済んだようで、ライブ中継ページによれば順調に発射準備に入っているようです。明日は好天に恵まれることを祈りながら、早起きできるようにしたいと思います。

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