厳島神社の大鳥居天気には連敗ですが楽しめました

先日台風接近による暴風雨の中で水木しげるロードに行って以来、「また家族でどこかに旅行に行きたいね」と言っていたのですが、先週木曜日に朝食を摂りながらそんな話をしていてふと思いつき、昨日は広島に日帰りで出掛けてきました。交通費の都合もあり、基本的に日本中どこでも家族で行くときは車で行っているのですが、今回は新幹線と路面電車に乗るというのが大きな目的になっていたので、珍しく電車に乗っての旅行となりました。きっかけは子供が「新幹線に乗りたい」「路面電車に乗りたい」と日頃口にしていたからではあるのですが、幼児にとってはそんな乗り物は外から見ているから格好良く見えたりするものであって、一旦乗ってしまえば何ということはありません。案の定我が子らも30分も乗っていると飽きてしまってじっとしていられなくなったのですが、一度は乗せてやらないことにはいつまでもうるさいだけなので仕方ありませんね。

広島へはひかりレールスターに乗って到着し、広島駅前で広電一日乗車乗船券を購入して宮島へ向かいます。広島駅から宮島口までのうち、西広島までは併用軌道を走るいわゆる路面電車となっているのでトコトコ走り、その先は専用軌道に変わり一気にスピードアップするのがわかります。しかしながら何しろ駅の数が多く大人にもちょっと遠く感じられてしまうのですが、かといって並行するJR山陽本線に乗ってしまうとあまりにあっけなく着いてしまいそうです。まあ、片道はJRでも良かったかなという気がしないでもありませんが…

宮島口からはフェリーに乗って宮島に渡るわけですが、この所要時間15分ほどのフェリーが10分おきという頻度で出航していることがなかなかの驚きです。なおかつ並行するJRフェリーも15分おきに運航されているにもかかわらず、それでも毎回100人前後の乗客がいるようですから、一体どれだけの観光客が訪れているやらというものですが、さすがは日本三景の一つ、国宝・重要文化財が集中し、世界遺産に指定されているだけのことがあります。

宮島に渡ってフェリー乗り場を出ると出迎えてくれるのは可愛い鹿たちです。宮島全体で600頭もの鹿がいるということですが、フェリー乗り場から厳島神社までの間にいる鹿たちは相当人間慣れしていて全く警戒するそぶりを見せていません。子供たちが撫でたり、魚眼レンズで大接近しても全く動じず、全く安心しきっています。さすがにこんなところで攻撃を加える人間などいないでしょうから、当然といえば当然なのですが。

厳島神社には連休ということもあって多くの観光客が訪れていましたが、外国人の姿も目立ちました。特にそんな彼らにとっては花嫁の白無垢姿や、新郎新婦に捧げられる舞いなどははるばる来た甲斐があったというものではないでしょうか。ちなみに厳島神社は参拝料300円となっていてそんなに高いような気はしませんが、あれだけ回転良く沢山の人が訪れていれば相当な収入となっているでしょうね。まあ維持にもかなりの経費がかかっていることは間違いないでしょうが、俗な私はそんなことばかり考えてしまいます。

宮島での昼食は名物のあなごめしやカキ丼を食べましたが、期待していた以上に美味しくてなかなか良かったです。まああなごめしなどは1600円もしたので「これで美味しくなければ暴れてやる」というようなものですが、カキ丼も前回10年近く前に食べたときとは違って大きく柔らかいカキがいくつも載っていて、観光地ながら良心的に感じられました。子供たちはどこでも食べられるようなカツ丼ときつねうどんでしたが、こちらも手が抜かれておらずかなりの好印象だったのですが、その店の名前を忘れてしまったのが残念です…と思ったら、ちょっと調べただけで思い出しました。「いな忠」さんです。

原爆ドームさて、宮島を後にして今度は市内に戻り原爆ドームへ向かいますが、ドームは宮島へ向かう途中にも電車から見えていたので、同じ路線を途中まで戻り「原爆ドーム前」という電停で降りるとすぐ目の前です。あいにく雨が降り出していたのであまりゆっくりと見ていることはできませんでしたが、被爆後60余年を経て内側に補強を加えられながらも外観は当時のままにしっかりと保存されているその姿には、たとえ説明がなくとも訴えかけてくるものがあるように感じられます。

その後はちょっと歩いて平和記念資料館を見学したのですが、長男が思いの外真剣に見て回るので、2時間近くも館内にいることになりました。もともと長男は博物館などが大好きなので気に入るだろうとは思っていたのですが、帰りの道中に「また行きたい」というほどとは思いませんでした。まあ気に入ってくれたのならこちらはいいのですが。ちなみに入館料は大人50円とほとんどタダ同然なのですが、これは本来無料でもいいのでしょうが、無料にするとただエアコンに当たりたいだけというような不届きな連中がたむろするようになるのを恐れているのでしょうね。イギリスなどでは基本的に公営の博物館などは無料ですが、毅然とした対応を取っているのかホームレスなどは見あたりませんね。この辺りは文化的成熟度の違いなのかもしれません。

ということでこれだけ見て回ったところで辺りは暗くなってしまいましたので、広島駅に戻って土産のもみじ饅頭と駅弁を購入し、再び「ひかりレールスター」に乗り込み帰路につきました。新幹線の中で食べる駅弁というのも子供たちにとってはとても楽しいもので、食欲も余計に湧いたのかモリモリ食べていました。満腹になったところで次男は寝付いてしまい、その後は私がだっこして連れて帰ることになってしまいましたが、楽しく一日を終えることができたので親としても満足ですね。長男も先ほど宿題の「あのね帳」に楽しかった一日を書いていましたが、普段の何倍ものページ数を割いて詳細に書いていたのはそれだけ楽しかったということでしょう。こうして私の文章も長くなってしまいましたが…まあそういうことです。