400年も昔のこととは思えません。
今日は毎月1日の映画の日ということで、仕事を早めに終えて久しぶりに映画館へ行こうかと思ったのですが、調べてみると観たいと思うような作品が上映されていないようなので残念ながらやめてしまいました。重なるときは観たいものがいくつもあって迷うくらいなのに、ないときには全くないというのも困ったものです。本当は「ブラインドネス」を観たいと思っていたのですが、いつものシネコンでは演っていないようなので仕方ありません。
というようなこととは全く関係ないのですが、昨日はDVDで「エリザベス:ゴールデン・エイジ」という映画を観ました。
ジェネオン エンタテインメント (2008/08/06)
ISBN/ASIN:B0019R0XIW
エリザベスというのは現女王のElizabeth IIではなく、16世紀後半にイギリスの独立を守り、世界の覇者としてのイギリスの黄金時代への足がかりを作ったElizabeth Iの方です。Elizabethを演じているのはCate Blanchettですが、The Lord of the RingsでGaladrielを演じていたときにも感じられた気品と迫力とがまた感じられる落ち着いた演技で、Elizabethという女性の様々な面を大変上手く表現しています。
歴史上の偉大な女王を中心としたドラマを描いた、日本でいえば大河ドラマに当たるような作品なのだと思いますが、400年も昔の出来事を扱っているにも関わらずあまり古臭く感じず違和感がないのは当時の建物などが普通に残っているためでしょうか。実際に撮影にもセットではなく現存する建物が多く使われているのではないかと思いますが、地震がなく石造りの建物が多いイギリスだからこそ可能なことで、木造主体の地震国ではなかなか考えられないことですね。
社会科、特に歴史が全く苦手だった私なので、中世イギリスの歴史などさっぱりわからないのですが、こういった映画を観ると不思議と頭に入ってくるようで、かなり興味深く観ることができ勉強になりました。しかしいやに唐突に色んな人が当然のように登場するなあと思っていたら、この作品はもっと若い頃のElizabethを描いた「エリザベス」という作品の続編だったのですね。そういえばCate BlanchettがElizabethを演じている作品が他にもあったような気がしていたのでしたが…これはまた近いうちに観たいと思います。
途中1カ所、むごい拷問シーンがあって私は直視していられませんでした。その拷問器具自体は実際に残っているのは知っていて、使われるとしたらそういうことになるのだろうなというのはわかっていたつもりですが、こうして映像で見せられるとそういうことが実際に行われていた当時の狂気というものに身が震えるような思いがします。その他にも中世にはむごたらしいことがさんざん行われていたはずで、その頃と比べれば今は何と洗練されているものかと、こういう時代に生まれてきたことに感謝せずにはいられません。