どんな映画か知らずに観ましたが。
日本にいる時は月一度以上、夜中に一人でレイトショーの映画を観に行くということをしていましたが、見知らぬ土地に家族を連れてきて、家に置いて自分一人で出掛けるというのになんとなく抵抗を感じて、アメリカに来てからは自分一人で時間を潰さなければいけないときなどに観るようになっていたので、昨年は観たかった作品もいくつか見送ってしまいました。しかし、渡米後そろそろ一年になろうというところなので、流石にいい加減慣れて問題無さそうなので、先日は金曜日に仕事帰りに映画館に寄る、なんていう日本にいる時にはできなかったことをしてちょっとした贅沢を味わってみたのでした。都会で働いている人にとっては贅沢でもなんでもないのでしょうが、私の日本での勤務先は自宅から徒歩25分、途中にはコンビニと書店くらいしかなかったので、寄り道自体が贅沢でした。それはともかく、これに味をしめて、昨日もまた映画館に行ってしまいました。なにしろ1回$10で観られるのですから、日本とは違ってかなり気軽に楽しめます。昨日も様々な年齢層の観客が集まってきていました。
さて、映画を観よう、とは思ったものの、実はこれが観たいというものがあったわけではありません。実際には「ダイ・ハード ラスト・デイ」が封切られていたので観たかったのですが事情により後回し、また「レ・ミゼラブル」も気になっていたのですが時間帯が合わず断念、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」も評判がいいようでしたが3D版のみの上映で、メガネにクリップオンするタイプの3Dメガネを自宅に置いてきてしまったので諦め…というような感じです。あとは「ジャンゴ 繋がれざる者」や「ゼロ・ダーク・サーティ」もいい映画らしいということはわかっているのですが、時間が合わなかったりR指定なので躊躇してしまったりということで、結局Rotten Tomatoesのスコアを参考に、”Beautiful Creatures“という作品に決めました。なんだか消去法のようで、映画の内容自体も予備知識がまったくありませんでしたが、好きなジャンルであることは間違いなさそうなので選んでみたというわけです。
どうも日本での公開は決まっていないような様子ですが、Kami GarciaとMargaret Stohlによる同名の小説を原作としているものだということです。この原作も日本語に翻訳されたものは無さそうなので、映画もロードショー公開は難しいかもしれません。
Penguin
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ストーリーとしては早い話がティーンエイジャーの叶わぬ恋の物語、ロミオとジュリエット系の話です。と言っても私はロミオとジュリエットは読んだことがないので正確ではないかもしれませんが、この作品の場合は少女の方が魔法の力を持つ家系であるというところが特徴で、「トワイライト」シリーズのブームに乗ったものであるようです。
魔力を持っているといっても魔女”Witch”ではなく”Caster”というのだ、と作品中でも言っていましたが、呪文を唱えるというわけではなく、念じるだけで気象や植物を操ったり、色々不思議なことができるようです。呪文を使うのは邪悪な魔法のようなことも言っていたように思いますが、そのあたりは私の英語力の限界に近いので察していただけると幸いです。Casterの女性は16歳の誕生日にLightかDarkに人の意志とは関係なく決められるということで、これがこの物語の重要なポイントとなっています。
主人公のEthan Wateを演じているのはAlden Ehrenreichですが、特に美少年というわけでもなく個性的な顔立ちなのがいいのかもしれませんが、23歳で16歳の役というのはどうなのでしょう。一方、Casterの少女Lena Duchannesの役はAlice Englertというオーストラリアの女優ですが、こちらは18歳ということで無理がありません。まあ、白人男性は高校生辺りで大人になってからあまり変化がないのに対し、白人女性はそこからまだ変化がありますからこういうことになるのでしょうか。どちらもあまり目立った経歴はないようですが、良い演技だったと思います。目立っていたのはAliceの従姉Ridley役のEmmy Rossumで、色気にあふれる大人の女性を妖しく演じていました。
ということで、まあ可もなく不可もなくといった感じではありましたが、それなりに楽しむことは出来ました。ただ、やはり問題なのは英語で、ナレーションなどは問題なくてもぼそぼそっというような会話や軽い冗談などがよくわからず、周りの観客が笑い声をあげていてもそれがわからないということがあり、ちょっと歯がゆい思いをしてしまいました。ストーリーにしても今ひとつ自信がなく、原作を読むと楽しめるかも、ということでAmazonを見てみたところKindle版が値下がりして$2.99になっていたので、サクッと購入してしまいました。本なら辞書を引きながらでも読めますからね。