Independence Day: Resurgence見知らぬ相手の敵味方を見分けるのは至難の業。

アメリカの祝祭日は日本よりも少なく10日ほど、しかも企業がそのすべてを休日にしているわけではないのですが、その分一つ一つの祝日の重みは大きいように思います。中でもやはり独立記念日は特別で、花火の販売や打ち上げが禁止されている地域でもその前後だけは許可されていて、あちこちで打ち上げ花火が上げられます。なお、会話の中ではいちいち”Independence Day”とは言わずに単に”4th of July”とだけ呼ぶことの方が多いような気がします。

ただでさえ強いアメリカ人の愛国心がもっとも強くなるこの日を前に宇宙人が侵略してきて、ちょうど7月4日にそれを見事にはねのけるというのが映画「インデペンデンス・デイ」でしたが、ちょうど20年ぶりにその続編である「インデペンデンス・デイ: リサージェンス」が公開されました。実は前作はつい最近になってAmazon Prime Videoで観たのですが、思っていた以上に楽しめましたし、先日の「デッドプール」の時の予告でも面白そうだったので会社帰りに観ることにしました。

どんなストーリーかはあらかた予想できるかと思いますが、戦勝20週年記念の祝典の最中に再びエイリアンが侵略してきて、またも滅亡の危機が訪れます。人類も前回の勝利の後、エイリアンの技術を吸収して進歩していますが、やはり正面から向かっていっては到底勝ち目はありません。そのままなすすべもなくやられてしまうのでしょうか…というような感じでしょうか。前作の登場人物が複数登場したり、物語としてもある程度連続性がありますが、20年の歳月を経ていて予習でもしていなければ細かいところは皆さすがに覚えていないでしょうから、前作を見ていなければわからないというようなことはありません。ただ、予習しておくとより楽しめるかもしれません。

本作の主役というのはあまりはっきりしないのですが、ヒーローはLiam Hemsworth演じる米軍パイロットJake Morrisonでしょうか。前作で地球を救ったWhitmore大統領の娘Patriciaの婚約者で、凄腕のパイロットながら目立ちたがりな性格が災いしている感じです。Liamは「ハンガー・ゲーム」シリーズのGale Hawthorne役でよく見たのでどうもそのイメージが被るところがありますが、俳優がいろいろな役をまんべんなくこなしておかないと苦労するというのはこういうところなのでしょうね。

もう一人の主人公と言えそうなのはJeff Goldblumが演じている科学者であり地球防衛軍(?)ESDの長官であるDavid Levinsonです。前回の勝利への貢献で権威的な地位を与えられていますが、現在でも好奇心旺盛にあちこち飛び回っているようです。しかしこのJeffは「ザ・フライ」を観た時の印象が強烈でその時のイメージが抜けないのですが、あの作品も今年でちょうど30年ですか…

物語の世界も現実世界も同じく前作から20年の歳月が経過しているわけですが、大きく違うのはエイリアンの技術を得ているかどうかという点で、特に反重力制御を得ているというのは大きく、ローターのない輸送ヘリの姿は相当な未来感があります。しかし現実世界から見るとパラレルワールドのようなもので年代的には現代なので、人々のファッションなどは同じでいいのですよね。なんだか不思議な感じですが、まああくまでフィクションですからね。