先が読めません。
2019年には「ジョーカー」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」といった良い映画があったので、これらのどれかがアカデミー賞を受賞するのだろうと思っていましたが、実際に受賞したのは韓国映画の「パラサイト 半地下の家族」でした。日本では今年1月からの公開だったこともあってあまり知られていなかったようで、私もポスターを見たことがあるだけでどんな映画か分かりませんでしたし、そもそも韓国映画というのはほとんど見たことがなかったので眼中にありませんでした。しかし、カンヌ国際映画祭のPalme d’Orも受賞したと言いますし、アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門で受賞、そして外国語の作品が作品賞を受賞したのは史上初、またカンヌとアカデミーとの最高賞を同時受賞したのは65年ぶりという快挙というより偉業を成し遂げたとなれば、私ももう観ない理由がありませんでした。
しかし、実際に見てみるまでは一体どんな作品なのか、本当に分かりませんでした。ポスターの雰囲気はなんとなくホラーっぽい印象があり、それも私が敬遠していた理由のひとつなのですが、実際にはこの作品はコメディです。しかし、この作品は観ていてこの先どうなるのかわからず、そして思いもかけない展開が待っているというのが面白いところなので、内容についてこれ以上のことは私も書きません。なお、Wikipediaにはあらすじが最後まで書かれてしまっているので、映画を観るまではページを見ないことをおすすめします。
この作品に登場するのはほとんどが韓国人で、セリフも全て基本的に韓国語なので、喋っていることはまったくわからず字幕が頼りということになります。しかし、字幕を読みながら注意して聞いていると、発音が日本語にかなり近かったり、漢字が予想できたりするような単語が時々でてきて、文化として日本に近いのだということを再認識できます。
ちなみに、母チュンスクや娘ギジョンは家にいるときはスッピンなのでなんとも言えない感じなのですが、表に出ていくときはバッチリ化粧して美人に変身するのですよね。まあ女の人はそんなものなのかもしれませんが、むしろスクリーンでスッピンを晒しているということが凄いことなのでしょうか。なお、チュンスクを演じているチャン・ヘジンはこの役のために15kg増量したとのことで、本来はもっとほっそりした人のようです。だからなんだというわけではありませんが。
ということで、ほとんど何も書くことができませんが、この作品をきっかけに食わず嫌いをやめてもっと韓国映画も観てみようかという気になりました。「韓国映画なんて…」と思っている人も、騙されたと思って観てみてはどうでしょうか。