また会社への足が遠のきます。
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昨年からのCOVID-19の影響で在宅勤務をするようになって、自宅のPCの前に座っている時間が長くなったという人も少なくないでしょう。私はもともと自宅にいる間は何をするにしてもほとんどPCの画面に向かっていて家族にもそういう人だと思われていたようですが、最近は仕事も自宅でするようになってほとんど毎日家にいるようになったため、自動的にPCを使う頻度も飛躍的に高くなっています。正確には職場でも業務はほとんど自席のPCでやっていたので、それが自宅のPC画面になっただけのことではあります。ただ、そのモニターの重要性・生活への影響は非常に大きくなりました。となるとモニターもより良いものに変えると、仕事の効率を上げると同時に趣味の時間も充実させることができるのではないか、という発想になります。

これまで私はMac miniASUS PB278Qiiyama X3291HS-B1Dell Ultrasharp 2001FP HASという3枚の液晶モニターを接続して使っていました。2001FPは2004年に購入したようなのでかれこれ20年近くも前のものになりますが、バックライトが暗くなってきたくらいで特に動作に問題はないので、縦置きにしてほぼApple Music App専用画面として使っていて、X3291HSはウェブブラウザとフィードリーダーと動画、PB278QをメールやSNSと写真編集という感じでなんとなく使い分けていました。これはこれでこの使い分けが定着していたので、それほど不満があるわけではありませんでしたが、漠然とそろそろ4K動画というものを見てみたいと思うようになってきた、という感じです。

一方、在宅業務の方は会社購入のノートPCであるHP EliteBook 830 G5をPB278QとX3291HSに接続して、本体は閉じた状態で使っていて、そこから職場のデスクトップPCにリモートデスクトップで接続し、その画面をX3291HSに全画面表示する、というのが普段の使い方でした。しかし、私の仕事ではユーザーズマニュアルやデータシートなどの資料を見ながら仕様書やソースコードを書いたり確認したりする、ということが多いため、複数のウィンドウを広げて並べたいと思うとFull HDではちょっと手狭に感じていました。一方、PB278Qの方はWQHD/2.5Kですが、27インチなので寄る年波には勝てないというか、要するに老眼なので小さい文字は見えないのが辛いわけです。

ということで、単純に画面を大きくして、画素数を増やせばいいのではないか、という話になります。X3291HSと同じ31.5インチクラスでも、むしろそれより小さいサイズでも4Kモニターというものは普通にありますが、27インチ2.5Kでこれが限界と感じていたので、その画素サイズで4Kとなると単純計算で40.5インチ以上ということになります。自宅の居間にあるテレビが東芝REGZA 42Z9000という42インチのものなので、これと同程度ということです。42Z9000は購入したのが地デジ移行期の12年前で20万円以上もしたわけですが、最近はテレビでもPCモニターでも42インチ4Kでも6万円台くらいで買えてしまうのですから、さすがに時代は大きく変化しているわけです。ただ、この大きさのものを机の上に置くというのは普通ではないだろうと思って躊躇していたのですが、X3291HSと2001FPを撤去してPB278Qを縦置きすれば横幅はむしろ狭いくらいではないか、と気づいて実行に移したのでした。

ということで購入したのは私にとって初の韓国メーカーLG43UN700-Bという製品です。

42インチとなるとPCモニターとは思えない巨大な箱で届いてちょっと面食らいますが、そういえばテレビの箱もこんな大きさでした。スタンド込みの重量は17.5kgとのことで、私自身は説明書の手順に逆らってスタンドを置いてからそこに画面を取り付けたのでなんとかなりましたが、スタンドを先に取り付けるなら一人での作業は避けたほうが良さそうです。机の上に設置してみるとなかなか壮観ですが、スタンドには仰角の調整機能があって若干下向きにすることもできるので、画面からの距離が近くて画面の中心が見上げるような形になったとしてもあまり問題はなさそうです。ただし、仰角以外の調整はできないので、左右の向きはスタンドごと変える必要がありますし、高さを変えることはできず、表示部分の下端が接地面から9cmほどの高さになり、もっと低くしたいという場合にはモニターアームなどを使う必要があります。しかしながらこの重量に対応するモニターアームは3万円程度はしますので、とりあえず私は我慢しておくことにします。

さすがに42インチというのは広々していますし、解像度が4Kあるので小さな文字も読みやすく、非常に余裕がある感じがします。これまでどおりの大きさでブラウザなどのウィンドウを開いて配置してみてもきっちり端に寄せる必要がなく、このゆとりが心の平安につながるような気がします。考えてみれば、小さな机では所狭しとギリギリまで使う必要がありますが、大きな机ではそんなに目一杯使うこともなく、ゆったりと使えるというのと同じことではないでしょうか。しかし、最初は持て余し気味に感じた広い画面も、数時間もすれば慣れてきてしまい、人間の適応力というのはなかなかすごいなあと思ってしまいます。

また、表示色については、初期状態ではやけに青白いと感じたのですが、色温度の設定を「暖色」に変更したところ違和感がなくなりました。色の設定はかなり細かくチューニングできるのですが、この色温度を変えたほかは輝度を少々下げただけで、きりがなさそうなので細かい変更はしていません。この際のメニュー操作は本体下部のジョイスティックか、付属のリモコンでできるようになっており、やや反応にもたつくような感じはあるものの、メニュー構成がわかりにくいというようなことはないと思います。なお、本製品はHDRにも対応しているのですが、Macの設定でHDRに変えるとおかしな色合いになってしまい、この点についてはまだ確認できていません。

液晶モニターというといわゆるドット欠けというのが気になるところかとは思いますが、LGでは

<ドット欠けについて>
液晶モニターは精密度の高い技術で作られており、99.99%以上の有効画素がありますが、0.01%以下で、画面の一部に点灯しないドットや常時点灯しているドット、明るさムラなどがある場合がございますが、これは故障ではありません。

<ピクセルポリシー>
液晶モニターの画面を9分割し、ピクセルのブライトドット、ダークドットが合わせて、中央に5点以上、または、全面で8点以上ある場合おきましては、弊社サービスセンターにて検査確認を致します。

としているため、よほど酷いものでなければどうせ諦めるしかなく、チェックして見つけても自分が不幸になるだけなので、私はあえて探さないことにしています。今のところ気になるものはありませんが、1ドットくらい欠けていても幸か不幸か老眼のせいで見えないような気がします。

ということで、1週間ほど仕事と趣味に使ってみましたが、不満に感じるようなことは全く無く、満足感の高い買い物となりました。正直に言えば画面の上の方はあまり積極的に使わないので、ウルトラワイドモニターでもいいのかもしれませんが、同程度の横幅と水平解像度を持つウルトラワイドモニターとなるとむしろ高価になりますし、映画などを全画面表示できることを考えてもテレビと同じ16:9の縦横比のほうが良いと考えています。ただ、壁紙が見える画面上の空き地に置けるデスクトップウィジェットのようなものがまた欲しいなどとも思うようになりました。かつてのKonfabulatorは好きだったんですが、もう流行らないようですね。