当ブログでなぜか人気の記事の一つに「ジロンカ・スメルキラーに公取委の排除命令」というものがあるのですが、また似たような問題があったようなので取り上げてみることにします。

ニトリなど4社に措置命令 「糖質カット」炊飯器販売―消費者庁」という記事にあるとおり、「糖質カット」を謳って売られている炊飯器が実際にはその謳い文句に根拠がないものだった、というもので、優良誤認の景品表示法違反で消費者庁から再発防止の措置命令が出されたとのことです。

大きく名前が出てしまっているニトリも実際には直接開発に関わっているわけではなく、持ち込まれた企画に乗っただけではないかと思いますが、OEMとしての責任があるので仕方ありません。本件に関しては「糖質カット炊飯器に関するお詫びとお知らせ」(PDF)という発表を出しています。

今回の措置命令に至るまでには消費者から「糖質カット炊飯器を使用しているが血糖値に変化がない」などの相談を受けた国民生活センターが調査をしていて、「糖質を低減できるとうたった電気炊飯器の実際」(PDF)という詳細なレポートが昨年3月に発表されています。私も斜め読みした程度ですが、実験の様子などは興味深いものです。

しかし、炊飯器で糖質が削減できるという謳い文句そのものが胡散臭いですよね。そもそも米というのは糖質=炭水化物を摂取するために食べるものなのですから、糖質を減らしたいなら食べる米の量を減らせばいいだけですし、米の嵩がそのままで糖質だけが減らされているとしたら美味しいはずがありません。米の味のうち大部分を占めているのが糖分なのではないでしょうか。

それでも糖尿病の人などはなんとかして糖質を抑えたいということなのでしょうが、そういうところにつけ込む詐欺まがいのものだったということです。大手家電メーカーからは発売されていないというのは、そういうことなのではないでしょうか。