日課のウォーキング中に聞いているポッドキャストは最近映画紹介のものとアニメ紹介のものが多いのですが、その両方のいくつもの番組で紹介されていてとても気になっていたアニメ映画「ルックバック」を観てきました。6月末から公開されているのでロングラン上映になっていて、もう今さらという感は否めないと思いますが、最近になってやっぱり観ておいたほうが良さそうな気がしてきたので遅ればせながら映画館へ行ってきたのでした。
藤本タツキ氏による同名の長編読み切りマンガ作品をアニメ化したものですが、この映画で最も特徴的なのは近年には珍しい、上映時間58分という短い作品であるというところです。これは非常に好意的に受け取られているようで、短い時間にまとまっていることで無駄なくストレートに観客に訴えかけるものとなっています。
また映画館としても回転数を稼ぐことができ、結果的に多くの観客を動員することができているようで、ちょうど今日、累計動員100万人を超えたとのニュースがあったところです。このような状況を受けてか、これからさらに上映劇場が追加されるという好調ぶりです。もちろんこれは短い映画であるということよりも、作品自体に力があるということのほうが大きいのは間違いありません。
ブログなどでは本作についてとてつもない長文で熱く語っている人がたくさんいますが、私はいい話だとは思うもののストーリーとしてはそこまでのものは感じ取れませんでした。しかし、アニメとしての演出はすごい要素がたくさんあって、映像としての見応えはかなりのものです。原作はジャンプ+で途中まで読むことができ、読める範囲ではストーリーやセリフはそのままながら、それを動画にする際の動きの付け方や表現が素晴らしいと思います。これは押山清高監督の力なのでしょうか。これまで監督として携わった作品は多くないようですが、本作を経て今後活躍されていくのではないでしょうか。私も注目していきたいと思います。
なお、主役の藤野と京本の声はそれぞれ女優の河合優実と吉田美月喜が担当しているということですが、この二人の声についても高く評価している人が多いようです。専門の声優さんとは明らかに違う演技だったように感じましたが、良し悪しはあるのではないでしょうか。二人とも最近のドラマで活躍されているようですが、私は見ていないので良くわからないのですが。