私には同学年の従兄がいて、といっても早生まれの私より9か月も早く生まれているので子供の頃はだいぶ大人びてみてたのですが、その従兄は中学生の頃からバンド活動にハマっていて、その従兄に連れられて観に行ったのが「ストップ・メイキング・センス」という映画でした。それが今、Amazon Prime Videoで観られるようになっていたので観てみたのですが、1984年の映画だったので実に40年ぶりということになります。
今年2月から4Kレストア版が公開されていたようですが、David Byrne率いるTalking Headsのライブを収めたこの映画がこれだけの伝説的な作品となっているのはなぜなのでしょうか。ハリウッドのPantage Theatreで行われたライブを4夜にわたって撮影した映像を編集したドキュメンタリーということですが、コンサート中の映像のみで構成されているので一般的なライブビデオとの違いはありません。
しかし、映像からはDavid Byrneの熱唱する様子がひしひしと伝わってきますし、Stop Making Senseといえば多くの人が思い浮かべる巨大なスーツ “Big Suit” をはじめとしたコミカルな動きなども特徴的なものです。基本的には普通に演奏しているだけなのですが、特別にファンでなくても見入ってしまうのではないでしょうか。特に劇場でこの作品を楽しむことができたら、実際のコンサートと同じように盛り上がることができそうです。
とはいえ、私も40年前の高校生だったときにはこの作品を見てもそれほどいいと思ったわけではなく、冒頭のPsyco Killerをソロで歌う姿とBig Suit以外はほとんど記憶にも無くなっていたので、誰にでも楽しめるということではないかもしれません。今回は楽しめたということは、私も成長したということでしょうか。