韓国の首都ソウルには金浦空港と仁川空港の2つがありますが、私が今回利用したのは世界最大級のハブ空港である仁川空港です。以前アメリカ出張の際に、ソウル経由の方が安かったからという理由で仁川空港での乗り継ぎを経験しましたが、この空港は大きすぎて空港内の移動に時間がかかるのが難点だと思った記憶があります。今回も到着ゲートからターミナルまでの移動距離が長く、やはり空港は大きければいいというものではないなと思いました。ちなみに金浦空港経由でハワイに行ったこともあるはずなのですが、昔のことでよく覚えていません。ただこのときは同じ機材でそのままだったのか、ゲート間の移動はなかったように思います。
ところで、この仁川空港は2つの離島の間を埋め立てたところに作られていて、本土とは橋で繋がっているのですが、ソウル市街地からちょっと離れているので、市内への移動にはそれなりに時間がかかります。移動手段はリムジンバス、タクシーのほかにA’REXと呼ばれる鉄道もあり、それぞれ長短があります。ちょっと高い代わりに荷物を預けて乗ったまま市内主要箇所に着くリムジンバス、家族や数人の団体なら落ち着いて楽なタクシー、荷物を持ったままの移動でもちょっと安くて早い方が良ければ鉄道という感じです。またA’REXにはソウル駅まで停車駅のない43分で着く直通列車と、途中停車しながら59分かかる一般列車とがあります。
私は今回、午後到着のフライトだったので少しでも早くソウル市内に入りたいと思って、A’REXの直通列車Expressを利用することにして、ちょっと割引があったのでチケットをKlookで購入していました。このチケットは乗車前にKlookのアプリ上でアクティベートするときに乗車する列車を指定すると、このアプリ上に表示されるQRコードをそのまま自動改札機にかざすと乗車できるというものです。
ただ注意が必要なのは、発車時刻の30分前まで改札内に入ることができないということで、これは構内の混雑を防ぐための処置なのかと思われますが、私はちょっと早く到着したので改札前で待つ羽目になってしまいました。またこれは日本では一般的でないので、私と同じように一度改札を通ろうとして通れないという日本人らしき人が何組か見受けられました。
また、列車が40分に1本しかないというのも不便なところです。利用者がそこまで多くないので本数が少ないのかもしれませんが、本数が少なくて不便だから利用しないという人も少なくないと思うので、これは鶏卵問題かもしれません。まあ、40分おきと決まっているからこそ上記の30分前まで乗客を入れないということにもなっているのでしょう。
乗車してみると、車両内の座席の半数は後ろ向きで固定になっています。この列車は全席指定なので、半数の人は後ろ向きに座らざるを得ません。40分以上の時間ノンストップなので、乗客は座りっぱなしになるわけです。日本ならちょっとコストをかけて反転シートにしそうですが、海外らしい割り切りということでしょうか。とはいえ、私も後ろ向きだったものの、ノンストップなので実際は加減速もあまり気にする必要はなく、そのためこういう仕様になったのかもしれません。
ということで発車後ソウル駅にはスムーズに到着したのですが、やはり空港駅での待ち時間がもったいなかったですね。また、ソウル駅は地下鉄が2路線しか通っていないので、ホテルの場所によってはそこまでの移動があまり便利ではないかもしれません。今回私は明洞で食事をしてからホテルにチェックインする予定だったので良かったのですが、場合によってリムジンバスが良かったりタクシーが良かったりと、A’REX一択ということではないような気がします。少なくとも、40分以上駅で待つのであれば、直通列車にする意味はありませんでしたね。

