日本では著作権関連の問題は文化庁の管轄かと思いますが、その文化庁が自身の、しかも著作権関連のウェブページで確実に著作権的に問題アリという行為をやってしまっている、とITmediaニュースが報じています。その問題のページは「著作権契約書作成支援システム」で、AppleのMac OS X標準テンプアプリであるテキストエディットのアイコンをそのまま流用してデザインに組み込んでしまっています。そっくりというようなレベルではなく、間違いなく同一であると断言できるほど、全く加工の形跡すらありません。

まさか文化庁の担当者自身がデザインしているわけはありませんので、ヘボなデザイン業者を利用してしまったための問題なのでしょうが、著作権問題に関して最も感度が高くなければならないはずの役所でもこういうところのチェックが行き届いていないということに哀しみさえ感じてしまいます。片や相手は著作権にはうるさいAppleですから、文化庁としては早急に何らかの対応を取らないと大きな問題になりかねません。

日本では著作権といいながら、著作者本人の権利よりも、著作隣接権を握るレコード会社やJASRACなどの保護ばかりに目が向いてしまっているのは、文化庁がこういうレベルだから仕方のないことだと納得しなければならないのでしょうか。「iTunes Music Storeも日本では日本のルールに従ってもらう」とか「iPodなどにも私的録音保証金を課せ」などとJASRACの誰かが宣っているそうですが、著作物を利用する側の権利についてはなおざりになっているというのも諦めるしかないのでしょうか…

私がこの記事を書いた時にはまだ見えていたのですが、朝一番で削除してしまったみたいですね。さすがに放置しておくことはできなかったのでしょうが、いきなり削除してエラーページなど見せずに「事実関係を調査中」という程度の案内があってもいいのでは、と思ってしまいます。

と偉そうに言っていますが、かくいう私も実は…というわけで、今晩手を打ちますので許してください…orz

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