「P2P型無料IP電話」と言われるPCのソフトウェア「Skype」というのがありますが、PCにこのソフトウェアをインストールすればそのPCに接続されたヘッドセットあるいはマイクとスピーカを使用して、特にファイアウォールやルータに合わせて設定する必要なく電話が使えてしまい、しかもPC同士なら無料、固定電話や携帯電話への通話でも一般の固定電話からよりも割安ということで、日本でも徐々に広まりつつあるようです。私の場合は電話自体をあまり使わないのでインストールしただけで全く通話に使ったことがないのですが、特に企業においては支社間の通話やその他一般に掛ける場合でも非常に有用なのではないかと思います。

Skypeは類似のIP電話システムと比べて音質が非常にいいということも人気の理由だということのようですが、対応プラットフォームがWindows以外にもMacやLinux、Pocket PCと多岐に渡っているのもいいところです。残念ながら私が使っているFreeBSDには対応していないのはユーザ数を考えると仕方のないことでしょう。それにしてもこんなソフトウェアが無料であるというのですから素晴らしいとしか言いようがありません。

このSkypeにも対応した優れたデザインのUSBハンドセット「Cyberphone K」というものがあるのですが、これはLivedoorデパートでも扱っています。これを使うとSkypeが立ち上がっていれば、特にPCを操作することなくCyberphone Kのボタン操作のみで発信ができるということで、デザインだけでなくなかなかの優れもののようです。私もしばらく前からヘッドセットやハンドセットを物色しているのですが、改めてCyberphone Kを見るとかなり魅力的なので買ってしまいそうです。

今度はこのCyberphone KをLinuxで使えるようにLinux用のドライバを同梱した「サイバーフォンK for Turbolinux」というものを、Turbo Linuxが発売したそうです。Turbo LinuxといえばLivedoorの子会社なのですが、Skypeの普及にグループをあげて取り組んでいるということなのでしょうか。それにしても、Linuxではこういうデバイスが使えてしまうというのは実に羨しく感じます。保証はないかもしれませんが、特にTurboでなくとも他のdistroでも使えてしまうでしょうから、Linuxユーザにとっては買いかもしれません。ドライバのソースはさすがに公開されないのでしょうか。

Skype対応の無線LAN IP携帯電話というのも開発が進んでいるということですが、特に携帯できるほど小型でなくとも、自宅の無線LANに接続できるIP電話機というのがあれば私はすぐにでも買うのですが、どうでしょうか。PCの電源は常に入っているというわけでもないので、待ち受けには適さないと思うのですが、独立したSkype電話機があれば安心して使うことができます。インタフェースが番号ボタンだけでは済まないというところで高コストになってしまうのかもしれませんが、どこかで開発してもらえないものでしょうか。

しかし、便利なSkypeもあまり普及してしまうと多くの通話が無料で成立することになってしまい、Skypeの収入源もなくなってしまうというのが問題かもしれません。ということは、ビジネスモデルとして破綻する方向にあるということなのでしょうか…その前にNTTや海外の通信会社が青ざめることになるのでしょうが。

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