海外では先に発売されていたので何だか間の抜けた感じになってしまいましたが、ようやく日本でも新型Civicの発売が発表されました。

シビックというと私には3ドアハッチバックのイメージが強いのですが、今度のシビックはセダンのみ、しかもエンジンは1.8リットルのi-VTECと1.3リットルのハイブリッド(i-VTEC+IMA)のみという構成で、価格も税込188万円からということでもはや若者をターゲットにした車ではなくなってしまったようです。イマドキの若い人はみなミニバンや大きい車に乗り、セダンに乗るのは落ち着いた中年以上の人達のみということなのでしょうか。

1.8リットルエンジンに組み合わせられるのは5ATと5MTとなっており、ATも多段化が進行・定着してきているようです。ハイブリッドの方はCVTとなっていますが、エンジン回転を自由に制御し一定に保つにはCVTが有利ということから半ば必然的に選ばれたものなのでしょう。CVT自体は変速機として効率のいいものではないので、一般ガソリン車ではさほど燃費に効果がありませんが、ハイブリッドには理想的かもしれません。

外観はいかにも空力性能の良さそうな滑らかなデザインとなっていて従来のシビックのイメージではないかもしれませんが、ショートノーズで空間効率の良さそうなパッケージングは実用車ならではのものではないでしょうか。フロントグリルはAirwaveと共通のイメージで、一方リア周りはIntegraを彷彿とさせるものがあります。

内装はステアリング形状からして未来的な雰囲気を漂わせるものとなっていて、外観の保守的なイメージとは一転します。ウェブサイトのコピーでも「未来的デザインと機能性を両立。」といっていますが、まさしくその通り、特にブルーの配色はちょっと抵抗のある人もいるのではないかと思われます。アイボリーもコントラストがきつそうなので、無難なのはブラックということになってしまいそうです。

シビックも系図でいうところのスポーツシビックの頃まではホンダ車の代名詞的存在だったのですが、その後のRVブーム、ミニバンブームに飲まれ、またVitz、March、Fitあたりのコンパクトカーに食われてすっかり地味な存在になってしまいました。しかしだからと言ってやめるわけにはいかない、実用車としては必要なのは間違いないので、シビックとしての個性を失わずに存在し続けてほしいと思います。

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