日産ディーゼル日産自動車が、同社の保有する日産ディーゼルの株式19%のうち13%をVolvo売却することを発表しました。これによりVolvoは日産ディーゼルの筆頭株主となるそうですが、日産ディーゼルの社名やブランドを変更する予定はないそうです。私には「ボルボのトラック」の方がUDマークのトラックよりもかっこいいような気がしてしまいますが、実際のユーザーである事業主にとっては国産メーカーの信頼性などの方が重要なのかもしれません。

日本の大手トラックメーカーは4社ありますが、いすゞは随分前からGM傘下にありますし、三菱ふそうは近年の経営難から乗用車部門と切り離されてDaimler Chryslerに売られ、今はもう三菱グループとの関係もかなり薄くなってしまっています。今回日産ディーゼルも売られるということで、純粋な日本企業として残るのはトヨタグループの日野自動車のみということになってしまいます。

VolvoということはFordグループだから結局みんなBig 3か…と思ってしまったのですが、実はVolvoも乗用車部門を切り離してFordに売っただけで、トラック部門は独立して残っているのですね。しかもRenaultのトラック部門を自社株式との交換で取得しているため、現在の筆頭株主はRenaultだということで、さらに日産の筆頭株主もRenaultということなので、今回の件はグループ内での組織変更に近いものということになるようです。この3社の結びつきは緩やかなものなのであまり意識することもありませんでしたが、自動車業界も複雑に絡み合っているのでよくわかりませんね。

トラック業界は国内4社でパイを取り合う状態ですが、日産ディーゼルは三菱ふそうと僅差で最下位というのが続いているようです。今後Volvoとの連携が進んでいくと合計シェアは3位、2位と躍進していくようなことになるのでしょうか。Volvoは同社のトラックのアジアでの拡販を狙っているようですが、今はまだ町中でVolvoのトラックを見かけると「オッ!」と思ってしまうくらいですからね…って、そんなの私だけでしょうか?

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