Superman Returns1978年公開でChristopher Reeve主演の映画「スーパーマン」の続編として、その5年後の設定で製作された映画「スーパーマン・リターンズ」が今日公開されたので、居ても立ってもいられず早速観てきました。1978年といえば今から28年も前、私も小学校低学年の少年だったはずですが、祖父と2人で観てきたその映画のストーリーはその後何度もテレビで放映されたものを観たこともあってよく覚えています。

スーパーヒーローといえばスーパーマンという人も多いのではないかと思いますが、私にとってもその通りなので、映画本編が始まりJohn Williamsの傑作であるメインテーマが流れた瞬間ゾクゾクしてしまいました。やはりスーパーマンにはこの曲でなければなりません。

スーパーマンを演じるのはBrandon Routhというほぼ無名の若手俳優ですが、Christopher Reeveが演じていたイメージをそっくりそのまま受け継いでおり、Clark Kentの時もスーパーマンの時もまるで今までも演じていたかのように実にピッタリと役にフィットしています。またヒロインのLois LaneはKate Bosworthが演じていますが、前任のMargot Kidderよりもかなり魅力的なのでClarkが惚れるのも理解できてしまいました。私生活ではOrlando Bloomと交際しているということですが…
Superman
それはさておき、スーパーマンも現代の映像技術で作り上げるとかなりリアリティがあり、どう考えてもフィクションの存在でしかないはずのスーパーマンが本当にいそうな気がしてしまいます。さすがX-Menを2作監督してきたBryan Singer監督といったところでしょうか。それに対し、悪役Lex Lutherの計画は荒唐無稽というか、ちょっと無理矢理な感じがしてしまいますが、そこはお話だからということで目をつぶっておくことにします。

「父は子にあり、子は父にある」という台詞や人類に無償の愛を捧げるスーパーマンの姿にはキリスト教的なものを感じてしまいますが、やはりアメリカ人の多くはそれを自然に受け入れることができるのでしょうか。日本人の場合は深く考えることもなさそうですが、まあもともとDC Comicsのコミックがベースとなっているわけですし、難しいことは考えなくてもいいのでしょうね。

何にしても前シリーズの正統な後継作品としてしっかりと受け継ぐことのできる素晴らしい作品になっているのではないでしょうか。ただし、その5年前までの背景についてはほとんど説明がないので、前シリーズを観たことがないという人は予習しておかないと十分に楽しむことはできないかもしれません。その点さえ除けば、独立した1つの作品としての完成度も高く、満足感もかなり味わえるのではないかと思います。スーパーマンファンには間違いなくお薦めの一作です。