X-Men: The Last StandDNAの突然変異により特殊な能力を持つようになった「ミュータント」の戦いを描くアメコミの実写映画化シリーズの最新作、「X-MEN ファイナル ディシジョン」を観てきました。シリーズ3作目となるこの作品ですが、1,2作目の監督であったBryan SingerがSuperman Returnsを撮り、撮る予定だったSuperman Returnsを降板したBrett Ratnerがこの作品の監督をするという妙な関係になっており、その監督交代が作品にどういう影響を与えているかも楽しみなところでした。

このシリーズの魅力は、それぞれ個性的な能力を持つミュータントたちがそれぞれの悩みを抱えながら互いに支えあって生きている、という普通の「人間」よりもむしろ人間味のあるキャラクターになっているところにもあるのではないかと思っています。最近のアメリカのヒーローはこういう陰の部分を持つキャラクターが多いような気もしますが。

また、戦闘時にもそれぞれが持つ能力を巧みに活かした戦い方を見せてくれるのも楽しいところです。この3作目ではそれが特に鮮かに描かれているようで、「なるほど、この能力はそういう風に使うのか」と思うことも何度かありました。
Storm
メインのキャストはこれまでのシリーズからそのまま引き継がれているのですが、Storm役のHalle Berryがいつまでたっても綺麗なのに見惚れてしまいます。もう40歳にもなるとはとても思えませんが、Stormのシルバーの髪が実に見事に似合っています。今、私のW-Zero3[es]の壁紙はこのStormの写真です。

ところで、この作品はSFXも見事で…と言いたいところなのですが、実はちょっとした問題があり、あまりはっきりと観ることができなかったのです。というのは、映画館でチケットをちぎってもらってホールの入口に行くと何やら低姿勢な係の女性がいます。聞いてみると「映写機の調整がうまくいかず画面に白っぽいところがある。終了後に招待券を渡すので勘弁してほしい。」ということです。まあ、またタダで観せてくれるというのならいいか、とあまり気に止めずに座ってみたのですが…メインの映写機による予告編が始まるとガックリ来てしまいました。

実際には白っぽいところがある、というどころではなく、全体的にソフトフィルターをかけたような、全編回想シーンかと思うような映像になってしまっていたのです。おそらく何かの拍子にレンズに付いた汚れを取ろうとして失敗し、全体に広げてしまったというあたりなのではないかと思いますが、これは確かに招待券でも貰えないことには怒り出す人続出というところでしょう。まあ、レイトショーとはいえ観客がいつもより少なかったのは窓口で告げていたからなのでしょう。私はe席リザーブで予約してしまっていたので知る由もありませんでしたが…

というわけで映画を観に行ったというのに映像については何も語ることができないのですが、ストーリー的には思っていた以上に面白かったので改めてDVDで観て楽しむことにしたいと思います。やはりWolvalineの持つ身体再生能力は地味ながら強力ですね…また、この作品もエンドロールのあとにワンシーン残っていますので、最後まで席を立ってはいけません。こういうのも最近増えましたね。