ライトアップされる余部鉄橋来年3月から掛替え工事が始まり今の景観もその時が見納めということになってしまっている、JR山陰本線餘部駅のすぐ東側に掛かっている通称「余部鉄橋」は今年のゴールデンウィークにも見に行ったところでしたが、今月初めにライトアップが行われ、その時好評だったためか昨日・今日もまた実施されるということだったので、「もう一生見ることができない可能性が高いから」ということで仕事をきっちり5時で切り上げて日本海まで車を走らせて見に行ってきました。

せっかく車で行くのに一人で黙々と運転して行くのは勿体ないし寂しかったので、直前になって後輩Mを誘ってみたものの先約があり、やはり一人で行くしか…と思っていたのですが、どういうわけか長男がどうしても一緒に行きたいというので結局親子で行ってくることになりました。妻には「どうせ寝るなら車の中よりも家のベッドで寝たい」などと言って断わられてしまいましたので…

それはともかく現地に近付き、このコーナーを曲がれば暗闇に鉄橋が明々と照らし出されているはず…と期待して最後のコーナーを曲ってみたのですが、そこにはぼんやりと薄暗い構造物が見えるだけです。そんなはずでは…日付を間違えたか…と連れて来た子供に何と言い訳すればいいのだろうなどと考えてしまいましたが、さらに近付いてみるとそれはちょっとした思い違いであるということがわかりました。実際にライトアップされているのは鉄橋の片側だけで、海側から見ないといけなかったのでした。私は豊岡の方から行ったので山側からアプローチしたのですが、鉄橋の近くの駐車場や公園は全て海側にあったのです。

ということでどんなに混んでいるかと心配した駐車場もそれほどの混雑ではなく、運良く1台分の駐車スペースが空いていたので早速車を停め、写真を撮り始めました。子供にもお古のカメラを渡しておいたので親子でパシャパシャとやっていましたが、夜の9時近かったのでさすがに子供の姿はほとんどありません。40分ほど現地にいたのですが、9時を回って私達が帰る頃には駐車場もかなり空いて人の姿もまばらになってきました。

そんなこんなで片道3時間弱かけて行きましたが、それなりに見応えはあったのではないかと思います。この姿があとしばらくすると永遠に失われてしまうのかと思うと、何とも言えない喪失感を前倒しで感じてしまいますが、安全と効率という合理的な大義名分の前には為す術もないのでしょうか。我々ももっと早くその価値に気付き、文化遺産として保護できればよかったのですが、本当に残念としか言いようがありません。移設して記念に遺したいなどという計画もあるようですが、それではほとんど意味がありませんよね…

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