HITACHI日常的に使っている生活家電というのは毎日地道に仕事をこなしてくれるのが当然なので、どういうタイミングで買い換えることになるのかがよくわからないものです。しかしその時というのはあっけなく訪れることになるもので、私もちょっと驚いてしまいました。

その壊れた家電というのは掃除機なのですが、たまたま珍しく私が掃除機をかけていたとき、うっかり家具の角にパイプをぶつけてしまったところ、そこから見事に真っ二つに折れてしまったのです。結婚するときに購入した掃除機なのでかれこれ10年近く働いてきて樹脂が劣化してしまったということなのだと思いますが、生活家電の設計寿命など10年も取っていないでしょうから、今までよく頑張ってくれた方なのかもしれません。本体は特に問題なく吸い込んでくれるのでもったいないような気はしますが、パワーブラシは数年前から動かなくなっていましたし、もともとあまり考えずに安いものを選んで買った掃除機なのでパイプだけ買い換えて延命するほどのものでもないと思い、近所のミドリ電化に買いに出かけました。妻も数日はパイプを使わずにホースの先に直接ブラシを繋いでしのいだようですが、さすがに腰が痛くて耐えられないようでした。

掃除機も店頭には何十種類もの製品が並んでいて、いったいどれを選んだらよいものかさっぱりわかりません。私も最初はネット通販で購入しようと思ったのですが、あまりに品種が多すぎて考えることができず、「もう店員の薦めに任せてしまおう」というつもりで店に行ってみたというわけですが、普段あまり関心のない売り場なので店頭にもそれだけ並んでいるとは思わずちょっとびっくりしました。

掃除機といえば数年前から日本でも盛んにプロモーションが行われ、わざわざ狭い日本の住宅のために小型ボディのものを開発してきたDysonの製品が日本の家電メーカーのものとは一線を画す高いデザイン性から「ハイセンスな」人々を中心に人気が高く、私も気になってはいました。しかし掃除機本来の性能の面では、「吸引力が変わらないただ一つの掃除機」などという売り文句も国民生活センターの試験結果(詳細PDF)によると最初から他社製品の半分以下の吸引力しかないということが明らかになってしまいましたし、動作時の騒音も大きいということでやはり「夢の掃除機」ではなかったということがわかり、その価格の高さに見合う価値があるとは思えなくなってしまいました。

とはいえ、Dysonの影響から日本メーカー各社もサイクロン方式の掃除機を製品化していて、まずは従来の紙パック方式とサイクロン方式のどちらを選ぶか、というところで二分されます。前述の国民生活センターの試験でも吸引性能的には紙パック方式の方に軍配が上がるような結果が出ていますが、サイクロン方式の方がこまめにゴミを捨てることになるので結果的に清潔なのではないかということでサイクロン方式の方を選ぶことにしました。

となると店員は「手入れが楽」というポイントからシャープと日立の製品を薦めてきました。実際そんなに強力な吸引力が必要とも思っていないので、仮に多少吸引力が劣っていたとしても確かに手入れは楽な方がいいに決まっています。店員の「お薦め」というのは往々にして別の理由もあるものなので100%真に受けていいとは思っていませんが、そんなに価格差があるわけでもないし、どれを買っても公開するようなこともないだろうと思い、ちょっとデザインが野暮ったかったシャープのものはやめて日立のCV-SK8(のミドリ電化タイアップ版CV-SKX8E3)という製品を購入しました。こちらも今時初代iMacモドキのようなカラーリングもどうかと思ったのですが、来客の目に触れるようなものでもないのでこの際気にしないことにします。

ということで早速今日、嬉しがってまた私が掃除してみたのですが、さすがに新しい製品なので吸引力は今までのものとワンランク違うような感じです。またこの製品はボディがコンパクトで軽いのも利点で、取り回しは非常に楽でした。ラインアップの一番下の製品なのでパワーブラシは付いていないのですが、その分ブラシヘッドがコンパクトで小回りが利くのでかえっていいかもしれません。また最近の製品は見なそうなのかもしれませんが、吸入口を床に付けたままパイプを完全に寝かせることができるので、ベッドのしたも奥の壁まですっかり掃除することができたのは期待以上の仕事ぶりです。

この製品は一応サイクロン方式を謳っているようなのですが、どの辺が「サイクロン」なのかはよくわかりません。Dysonのように渦を巻くような部分はなくて、単に集塵室から直接ゴミを捨てられるというだけのような気がしています。日立のウェブページではそれっぽく渦を巻くような絵がありますが、Dysonのサイクロンとはだいぶ違うようですね。まあ、ゴミさえ採れればそれでいいので気にはしませんが…また、国内メーカーのものはどれでもできるようですが、集塵室にティッシュペーパーを1枚セットしておくとゴミを捨てる際に埃が舞いにくくなるというのも売りにしています。ティッシュペーパーのセットにちょっとしたコツがいるようなので、それなら紙パックの方が便利かも…という気がしてしまうのですが、掃除のたびに捨てるというのは紙パックではもったいなくてできませんね。

まあ掃除機ごときであまり語っても仕方ないようにも思いますが、たかが掃除機されど掃除機、掃除機の開発に一生を捧げているような人もいるわけですからバカにはできません。実際10年前の製品からはだいぶ進化しているのは実感できますよ。次に掃除機を買うのはまた10年近く先のことになるのでしょうが、この冬のボーナスでは洗濯機の買い換えは避けられないようですし、冷蔵庫もいったいいつまで持つものか…今や生活に欠かせないものばかりなので大物が急に壊れると困るので正確な寿命を知りたいですね。冷蔵庫のコンプレッサーは数年前に一回壊れたものの無償で修理してもらえたので、まだ大丈夫だと信じていますが…

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