Join the FON movement!スペイン発のWiFiコミュニティFONが日本に上陸し、12月4日からサービスを開始しました。これに伴い、5日から9日までの5日間、FON専用無線ルータ”La Fonera”を無料で提供するというキャンペーンが行われていたので私もいそいそと申し込んでいたのですが、これが今日到着し、無事セットアップを終えることができました。無料とはいっても送料と代引き手数料で合計1000円弱は必要なのですが、これは着払いにすればもっと安上がりなのではないかという気もします。

それはさておき「WiFiコミュニティ」と言っても何なのかさっぱりわからないのが普通だと思いますが、簡単に言えば「他の人に無線アクセスポイントを提供する代わりに自分も他の人のアクセスポイントを利用できる」というようなサービスです。詳しいことはWhat’s FONなどを見ていただけばいいと思いますが、無償で提供して無償で利用する”Linus”、有償で提供して有償で利用する”Bill”、自分のアクセスポイントは持たず利用するのみの”Alien”という分類があり、当初日本でサービスが提供されるのはLinusのみだということです。LinusとBillというのはLinus TorvaldsBill Gatesの2人の名前から取っているのは間違いありませんが、あまりいいセンスではありませんね。

La Foneraということで、荷物が届いてすぐに箱を開け、セットアップを始めました。箱の中身はちょうどハガキの半分程度の大きさで厚みが2cmほどのLa Fonero本体の他、小型のACアダプタ、フラットタイプの100Base-TXケーブル、説明書の入ったCD-ROM、クイックガイド、アクセスポイントを表示するための大小2枚のステッカーでした。本体にあるのはACアダプタのコネクタとRJ-45の有線LAN端子、外部アンテナ用同軸端子と、動作状態を示す3つのLEDのみでスイッチ類は一切ないシンプルなものです。私が普段使っているアクセスポイントよりも遙かに小さなこの軽量コンパクトなボディでルーティングなどすべての機能を実現できてしまうというのも技術の進歩ですね。

ところが、クイックガイドを見る限りWiFiで接続してブラウザを開きさえすればセットアップ用のページにアクセスできるということなのに、それがなかなかできずかなり手間取ってしまいました。私にはWiFiが使えるデバイスがiBookしかないのでこれを使ったのですが、Macだとうまくいかないのかな、とか、NortonのFirewallが邪魔をしているのかな、とか、ADSLルータのフィルタリングのせいかな、とか色々なことを考えながらしばらく試行錯誤したものの一向にうまくいかず諦めかけたその時…IPアドレスの設定がDHCPになっていないことにようやく気付きました。普段は固定IPアドレスで使用していたので、そのままの設定になっていたのです。これをDHCPに変更して接続してみたところすんなり設定ページが表示され、無事にセットアップが完了しました。

このアクセスポイントのセットアップが終わると晴れてLinusへとなることができ、無料でFONのアクセスポイントを利用することができるようになるわけですが、FON Mapsを見るとわかるアクセスポイントの場所にはかなり偏りがあり、私が他のアクセスポイントを利用することができるのは一体いつになるのかというような感じです。また逆に私のアクセスポイントに接続できそうなのは同じマンションの住人ぐらいではないかという気もしますので、これでコミュニティに貢献することができているのかというのははなはだ疑問です。まあ、一つのムーブメントに参加していることに意義があるということで、電気代くらいは負担しましょうというところでしょうか。

このFONというのは多くの人が参加することでその利便性は指数関数的に向上するものではないかと思いますので、日本にも根付き、どこでもWiFiが利用できるようになる日が来るのを夢見たいところです。ISPとの契約上の問題もあるようですが、これも多くの人が利用するようになれば解決できることでしょう。まさにGive and Takeの考え方によるサービスですが、果たしてそのまま日本人に受け入れられるでしょうか…とりあえずはドキュメントやウェブサイトの日本語をもっと磨く必要がありそうですが。

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