Google小さい頃から意識して絵本を読み聞かせるなどしていたおかげか小学校に上がった長男は本を読むのが好きで、学校の図書室からよく借りてきて読んでいるのですが、どうやらそれでは物足りないらしいので、先日家族揃って近所の市立図書館に行ってみました。私は入社間もない頃に何度か借りに行っていたことはありましたが、今回は10年以上のブランクがあったので何だか新鮮な感じで、読みたい本がたくさんあって目移りしてしまいます。たくさんの本に囲まれて、静かな室内で落ち着いて本を読める空間は実に豊かな時間を過ごすことができそうで、私の老後は図書館通いにすることに決めました。

この図書館では一度に6冊まで、2週間借りることができるのですが、あまり借りても読み切れないので今回は2冊だけ借りてみました。そのうちの1冊が「Google誕生 – ガレージで生まれたサーチ・モンスター」です。

Google誕生 —ガレージで生まれたサーチ・モンスター
デビッド ヴァイス マーク マルシード 田村 理香
イースト・プレス
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タイトルの通りGoogleの誕生から現在の揺るぎない地位を獲得するまでのいきさつを様々なエピソードを交えて克明に記したもので、なかなか表には出てこない各種の裏話は非常に興味深く、綿密な取材に裏打ちされていて非常に読み応えがあります。これを一冊読むと、Googleの設立者Sergey BrinLarry Pageの二人にこれまで以上に親しみを感じることができるのではないでしょうか。

私はかなり初期の頃からGoogleを利用していたようなのですが、順風満帆のようでいて実は結構経営的には際どいところを歩んでいたようだということを知ってちょっと驚きました。それでも結果的に1999年の会社設立からまだわずか7年しか経っていないというのに、会社の規模自体もとてつもなく大きなものになっていますし、Googleのないインターネットなどというものは既に想像すらできなくなっています。今でこそ他社のサーチエンジンもGoogleの検索精度に近づいてきていますが、Google登場当初は圧倒的な差がありましたし、未だに追いつかれてはいないでしょう。私には他社のサーチエンジンを使う人の気が知れないのですが、このブログの訪問者をGoogle Analyticsで見てみるとYahoo!の検索結果で来られる方が非常に多いのですよね。これは日本だけのことのようですが、全く不思議です。単にGoogleを知らないだけでしょうか。

ちなみに、私にとってはGoogleの登場によってブックマークというものを使わなくなったというのが最大の影響ではないかと思っています。以前はいかに充実したブックマークを作るかというのがインターネットの使いこなしを左右していたように思いますが、Googleさえあれば適当なキーワードでその都度検索することで済んでしまうため、一発でアクセスしたいような訪問頻度の高いサイト以外はブックマークの必要がなくなってしまったのです。これは非常に大きな変革ではないでしょうか。

ということで、この本を読んでいると「自分も何かやらなければならないのではないか」と奮い立たせるようなものがあったのですが、彼ら2人のような天才だからこそ成し得たことなのでしょうね。また他のGoogleのエンジニア達も選りすぐられたエリートばかりなのでしょうか。他の仕事に就きたいということはあまり思わない私ですが、Googleだけは「入れたらな~」とかなり羨ましく思っています。もちろん思っているだけでは入れるはずもないのですが…

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