Hancockあの機関車の運転手が無事とは思えないのですが…

夏休み最後の日となった今日、関西地方では久しぶりに日差しが強く暑い日になりましたので、プールなどは賑わったのではないでしょうか。我が家はこの夏、なんだかんだで毎週末海かプールに行ってしまいましたので、今年はもういいかというような感じでしたが、ここまで暑くなるとやはりプールが気持ちよさそうです。

しかし私はそんなこととは関係なく、待たしても一人で映画を観に行ってきてしまいました。今回はちょうど日中の都合が良かったので、12時台の回で観てきたのですが、1800円という正規の料金を支払って観たのは一体いつ以来のことでしょうか。映画館もやはり夏休み最後の週末だからなのか、あるいは休日の日中はいつもそうなのかもしれませんが、かなりの賑わいでチケット売り場には長蛇の列ができていたので驚いてしまいました。こういうときは「e席リザーブ」の恩恵が実感できて嬉しかったりもしましたが、今回観た映画はWill Smith主演の異色のヒーローもの「ハンコック」で、この週末はその先行公開でした。

不死身の身体とスーパーパワーを持ち人助けはするものの、アルコール浸りでカッとなってついやり過ぎるなどのせいで市民に嫌われている「やさぐれヒーロー」という設定はなかなか新しいのではないでしょうか。どういう理由でそういう力を身に付けているのかということはほとんど説明されていないので謎のままですが、とりあえず何千年も前からこの地球にいるということは確かなようです。

この無敵のヒーローも思わぬところに弱点があって、終盤は私もかなりドキドキしながら観ることになってしまいましたが、「そういう終わり方はして欲しくない…」というのは回避してくれたので後にモヤモヤしたものが残ることもなく、気分良く楽しむことができ満足です。ご都合主義的とも感じられますが、娯楽作品としてはこれでいいのではないかと思います。

この作品は最近のハリウッドのヒーローものには珍しく、コミックを原作に持つものではなくこの映画のために書き下ろされたものだそうで、お決まりのパターンとはちょっと違うような気がしたのはそのためもあるかもしれません。まあ「ヒーローもの」といってもコメディの要素も強く、思わず笑いが漏れるシーンもいくつかありましたので、その時点でMarvelDCなどのコミックとは一線を画すものでしょうか。

映像的には特別に凄いということもないのですが、そうは言っても自然に使われているので私たちが慣れてしまっているだけで、最新の技術がなければ不可能なSFXが随所に使われたものになっています。序盤の機関車にめり込むシーンなどもほとんどCGなのでしょうね。
Charlize Theron as Mary
キャストの方は、主役のHancockを演じるWill Smithは言わずと知れたアクションも演技もこなし、ラッパーThe Fresh Princeとしての顔を持つマルチタレントですが、この作品でもコミカルなヒーローがうまくはまっています。Hancockに命を救われ、必死に彼のイメージを向上させようとするPRマンRayを演じるのはJason Bateman、実に優しく人の良さそうな人物です。そしてこのRayの妻Maryはアカデミー賞女優のCharlize Theronが演じているのですが、この作品ではCharlizeが綺麗で、しかもカッコ良く、とても魅力的でした。まあこれほどの女優が演じる役なのだから何でもない奥さんのはずはないとは思いましたが、まさしく物語の鍵となる重要な役柄だったので納得です。

ということで、そこそこのヒットになってしまうので量産されるようになってしまったアメコミものとはちょっと違うヒーローものとして、期待していた以上に楽しむことができました。どうも最近ワンパターンな調子に飽きつつありましたから、これに刺激を受けて今後のアクション映画ももう一ひねり加わると嬉しいですが、どうでしょうか。