iOS 5Steveの忘れ形見…

昨日はiPhone 4Sの発売日ということで店頭に徹夜で並んだ人もいるようですが、今度の4Sからはソフトバンクauの併売となったことでユーザにとっての選択肢が増えたのはいいものの、どちらを選ぶべきなのか迷った人も多いでしょう。特に山間部でのソフトバンクの電波の弱さには閉口しますが、スペック上はソフトバンクの方が通信速度が高いという話もあり、また2年縛りなどでやむを得ずという人もいるはずです。

現在までiPhone 3GSを使ってきてバッテリ容量も限界を迎えつつある私も早速…と言いたいところなのですが、残念ながらちょっとした事情があって今すぐ買い換えるというわけには行きません。しかし、嬉しいことにiPhone 4Sの発売に合わせて公開された新しいOS、iOS 5は3GS以降をサポートとなっているので、一昨日の公開を待ち構えてアップデートして、新しさを一部体験することが出来ました。

今回のアップデートでは200を超える新機能が盛り込まれたということで過去最大の進化となっているそうですが、本当に細かいところまで色々変わっていて、それを見つけたときにいちいち喜んでいます。もちろん新しいデバイスでないと使用できない機能も多々あるので、私の3GSで体験できるものは限られているのですが、それでもかなりの変更が加えられているのが分かります。

まず目立つのは通知センターでしょう。これまでメール着信や各種アプリのプッシュ通知はダイアログボックスがポップアップすることで通知されていましたが、iOS 5ではこれがひとつにまとめられ、いつでも一覧表示することができるようになりました。ダイアログボックスの通知では一回表示を消してしまうとそれで終わりだったので、ついうっかり見逃してしまうということも少なくありませんでしたが、これからは明示的に消さない限りいつでも振り返ることができます。

私が嬉しいのはまず日本語のフリック入力の改良です。これまでのフリック入力はテンキー入力のオマケのような形で実装されていたので、ア段の同じ文字を連続して入力しようとしてそのまま続けて押してしまうとイ段になってしまうという不都合がありましたが、iOS 5では「フリックのみ」という設定にすることによって解消されました。これで「ただいま」とか「やや」といったような言葉でイライラせずにすみます。

また、メールなどの着信音を好きなように設定できるようになったのもかなり嬉しいところです。これまで電話の着信音やアラームはiTunesに取り込めば使えるようになっていましたが、メールなどはあらかじめ決められたものの中から選ぶしかありませんでした。嬉しくて早速メール着信音を作ってみましたが、低音が大きいと本体がビビってしまったりするようなので、ハイパスフィルタを掛けておくなど工夫が必要かもしれず、まだ試行錯誤しています。

もう一つ嬉しかったのはBluetoothの改良です。iOS 5からは曲名表示の可能なBluetoothデバイスに曲名が転送できるようになりました。実はこの情報は以前から掴んでいて、だからこそ表示に対応したMW600を購入していたのでした。しかし今回はそれだけではなく、これまでは本体側とレシーバ側で独立してしまっていた音量設定が、どちらで操作しても連動するようになったことです。ちょっと地味な所ではありますが、確実に使い勝手は向上しています。

ということで、他にもOSレベルでのTwitter対応などまだまだたくさんの改良点がありますが、これが全て無償で利用で来てしまうというのが素晴らしいところです。いわゆるガラケーでも発売後に機能追加が行われることはありましたが、それは発売までに開発が間に合わなかった機能が後から盛り込まれるだけで、今回のように発売後2年以上も経ったデバイスで行われるようなことは不具合改修を除けば決して無かったはずで、この点でもこれまでの携帯電話とは一線を画したジャンルの製品であると言えるのではないでしょうか。