Den skyldige / The Guilty

想像力をフル動員。
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全国民的に大型連休となった今年のゴールデンウィークですが、我が家は家族それぞれに過ごすことになり、私は連休の前半に一人で東京の両親と祖母に会いに行ってきました。東京には3泊しましたが、入院中の祖母の見舞い以外はこれといった予定を入れていなかったためのんびり過ごすことになり、日中は時間があったので映画でも観に行くことにしました。

せっかくなので地元では観られない映画を、と思い調べてみると、以前から次男が観たがっていて私も気になっていた「ギルティ」を観ることができることがわかり、これに決定しました。上映されているのは渋谷宇田川町の奥の方にひっそりとあるインディーズ系映画館のUPLINK渋谷でしたが、インディーズ系映画館というのは私もこの歳になって初めての経験です。劇場にはスクリーンが3つあるのでインディーズ系としては比較的大きなところなのでしょうが、「ギルティ」の上映はわずか45席という非常に小さなスクリーンでした。しかも、ちゃんとした映画館らしいシートはそのうちの32席のみで、最前列はビーチチェアのような低い椅子、最後列はディレクターズチェアのハイチェアとなっていて、あとで追加されたもののように思われます。私は事前予約せずに行ったので、その時点で残っていたのは最前列と最後列のみだったため最後列を選んだのですが、深く座ると天井に吊るされたリアスピーカーが頭の前方斜め上にあるというような席でした。最初はこれに不安というか、失敗したかという思いがよぎったのですが、実際に上映が始まってしまうと特に問題なく楽しむことができました。

この作品はデンマークの作品で、全編デンマーク語の台詞となっているのですが、何を言っているかは全くわからないものの、字幕さえあれば気持ちは伝わってきます。出演しているのもデンマークのローカルな俳優だけなので経歴などもよく分かりませんが、それも関係ありません。なお、本作は2018年のサンダンス映画祭で観客賞を受賞したり、今年のアカデミー外国語映画賞の最終選考9作品に残ったりしたとのことで、面白さはお墨付きと言って良いでしょう。

舞台となっているのはコペンハーゲン近郊を管轄する緊急通報司令室で、ここでオペレーターのAsger Holmが誘拐の被害者だという女性、Iben Østergårdからの電話を受けるところから物語が展開します。Asgerは電話だけを頼りにIbenを救出しようと奮闘するのですが、ストーリーは思いがけない方向に進み、映像はAsgerを演じるJakob Cedergrenだけがどアップで映る変化の少ないものながら、非常に緊張感のあるドラマティックな作品となっています。

ほとんど音声だけで描かれている作品でありながら、観ている人の想像力を掻き立てて、まさに情景が目に浮かぶようです。その情景は一人ひとり違うものなのかも知れませんが、それもまた良いのではないでしょうか。映像として出演している人は主人公とその同僚数名を除いてセリフもなくまるでエキストラのようですが、電話の向こうの声として出演している人の演技は作品にとって非常に重要なので、綿密な選考が行われたのではないでしょうか。しかし、それなら映画ではなくラジオドラマのようなものでもいいのではないかというと、あるシーンでのAsgerの表情など映像により補完されている情報もあり、これはこれで映画である必要があるのではないかと思います。

なお、本作はJake Gyllenhaal主演でハリウッド版がリメイクされることになっており、この春から撮影開始予定とのことだったので、公開は2020年以降になるでしょうか。ストーリーにどのようなアレンジが加えられるのか、これもまた楽しみです。

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