空前規模の津波被害を引き起こしたスマトラ沖地震ですが、地震発生から4日たった今でも数多くの行方不明者が残っているため、今後も被害者数は増えつづける可能性があるようで、最終的には一体どれだけの人が命を落としたことになるのかわかりません。日本人の犠牲者も日ごとに数が増えているような状況で、いまだに連絡の取れない人も多いようなので、関係者の気持ちを思うと私も心が痛むばかりです。

今回、震源のスマトラ沖から距離的に離れたインドやスリランカでも数多くの犠牲者を出しているわけですが、これらのところまで津波が到達するまでには地震発生から2時間あまりの時間がかかっています。情報網が発達した日本やほかの先進諸国であれば、これだけの時間があれば津波警報も十分に行き渡り、非難にもかなり余裕があったのではないかと思われますが、今回の場合には現地では地震発生自体が知られておらず、いきなり津波がやってきたということで被害が甚大なものになってしまっているようです。

この反省からか現地政府や自治体では逆に過敏になってしまい、マグニチュード5.7の余震で津波警報を発してしまって住民をパニックに陥れてしまい、実際に津波がやってくることもなかった、といったことがおきているようです。怖いのは住民がこういう「誤報」に慣れてしまい、実際に津波がやってきたときに対応できないような状況になってしまうことなので、情報の確度を向上させるよう頑張って欲しいと思います。

今回の災害でも日本からは多くの支援物資が送られたり人員が派遣されているようですが、こういうときに自衛隊が速やかに派遣できると、国際的にも自衛隊の存在意義が認知され、理解されるよい機会なのではないかと思いますが、そういった「国際救助隊」的な立場ではダメでしょうか。アメリカが世界の警察官なら、日本は世界の救急救命士でもいいような気がしますが…

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