Alesha Dixon英米でも売れると思うんですけどね…

私が普段聴く音楽はいわゆる洋楽ばかりなのですが、「洋楽」というのも変な言葉ですよね。海の向こうの音楽、ということなのでしょうか。しかし今回ご紹介するのは洋楽でありながら日本でしか発売されていないという珍しいアルバムで、一応イギリスでも買うことはできるものの輸入盤の扱いだということです。

イギリスの解散したR&Bグループ”Mis-Teeq“のメンバーだった歌手、MC、ソングライター、タレントのAlesha Dixonという人のソロデビュー作である”Fired Up“というアルバムなのですが、もともと2006年11月にPolydor Recordsからリリースの予定だったのに、この日にAleshaはPolydorからの離脱を発表してリリースは棚上げとなったそうです。しかしこの時Polydorはこのアルバムの全ての権利を譲り彼女をサポートしたということで、これが後に日本のビクターエンタテイメントからリリースされる運びになったようです。

ファイアード・アップ
アーティスト:アリーシャ
ビクターエンタテインメント (2008/02/20)
ISBN/ASIN:B00120VGTQ

Aleshaはイギリス人の母とジャマイカ人の父の間に生まれたということで、エキゾチックな容姿もさることながら、音楽性の多彩さにもそれが現れているのではないでしょうか。R&B、Hip-Hopという枠にとどまらず、レゲエっぽい”A Lil’ Bit Of Love”という曲や独特のリズム感のある”Let It Go”など、楽しませてくれます。歌唱力は間違いなくありますし、多くの曲を自分で書いているようですから、なかなかの実力派なのではないでしょうか。

それにしてもPolydorとの間にどのようなことがあったのかわかりませんが、どういう事情があったにせよこんなアルバムが闇に葬られかけていたというのにも驚きますし、それが無事に救い出されて日本だけで発売されているというのも不思議なものです。しかしいつまでもCDなどモノの形でなければ音楽を売ることができないというわけではなく、このアルバムに収められなかった”4 U I Will”という曲などはiTunes Storeなどでのダウンロード販売でのみリリースされているということのようですから、今後はこういうことも起こりにくくなるかもしれませんね。といってもどこかのレコード会社に所属していないとそれも無理なのでしょうが。