大韓民国知れば知るほど解らなくなります。

ウソかホントか知りませんが、マスメディアの伝えるところによるとネット社会では若者の間で右傾化が進んでいて、だんだん危険な方向に走っていっているのだそうです。特に顕著なのが韓国や中国に対する攻撃的な姿勢なのだそうですが、私にはむしろ中国や韓国からの実際の攻撃の方が激しいのではないかと…まあそれは置いておくとして、最近は億劫で2ちゃんねるを見ることもなくなっているのですが、確かに2ちゃんねるのコピペブログと呼ばれるもののいくつかを見ていると、度々韓国をネタにしたスレッドが賑わっているようです。

冬のソナタ」をきっかけに日本中を巻き込んだ「韓流ブーム」には私も辟易したものですが、近所の書店には相変わらず韓流本のコーナーがあってその根強さには関心すらしてしまいそうです。しかし、それに反感を感じるのは私だけではないようで、このブームの裏で2005年には「嫌韓流」という漫画本がベストセラーとなっていました。

マンガ嫌韓流
著:山野 車輪
晋遊舎 (2005/07)
ISBN/ASIN:488380478X
マンガ嫌韓流2 (晋遊舎ムックシリーズ)
著:山野 車輪
晋遊舎 (2006/02/22)
ISBN/ASIN:4883805166

タイトルこそ「嫌韓流」となっているので韓国を貶めるような内容のものと思いがちですが、建前上はあくまで韓流ブームに流されることなく本当の韓国と日本の関係を知ろう、というような趣旨のもののようです。実際のところ、隠していることは色々ありそうですが、少なくとも書かれているないように嘘はないのではないかと思います。

内容的には私にとってそれほど新鮮な事柄はなく、これまでに既にインターネットの情報から知っていたことがほとんどでした。まあ、ネット上で韓国に批判的な立場の人たちはほぼ間違いなくこの本を読んでいることでしょうから、当然といえば当然なのかもしれませんが、しかしそうした内容についてマスメディアは全く触れようとしていないので、インターネットに積極的にアクセスしている人でなければなかなか知り得ないことであるのも事実でしょう。

また日頃、韓国政府や民団朝鮮総連などの理不尽な主張、デモ隊の不可解な主張を見聞きしているととても理解し合えるような気になれないのですが、それ以上に理解に苦しむのは国内のマスメディアの態度です。特におかしいのは最近も何かと話題の朝日新聞で、在日韓国・朝鮮人の犯罪者を実名や国籍を隠して通名で報じるというのは一体どういう理屈なのでしょう。こういうことによりかえって在日の人たちに対する理解が遠のいているのではないでしょうか。

まあしかし朝鮮の併合に関しては見解の分かれるところですし、従軍慰安婦や強制連行の「問題」についてもはっきりしないことばかりで議論は全く噛み合っていません。日本人の私としては日本がそんなことをするはずはないと信じたいものですが、真相は一体どうなのでしょうか。また併合以前の朝鮮がどういう状態だったのかを全く知らないのですが、そもそも日本は朝鮮とは交戦していないのにどうしてそこまで敵視されなければならないのか、謝罪と賠償を要求されなければならないのか、本当の歴史というのを知りたいものです。こういった難しい問題に若者の目を向けさせるためにマンガで描いたのは画期的だと思いますが、この本を読んだだけでは情報が一方的ですから、反対側の立場からの見解にも触れなければならないでしょうね。