寄生虫報われる苦労なら…

2008年も残すところわずか2日強となりましたが、今年も例年通り東京の実家に帰省のためにやってきました。近畿圏の自宅からは600km弱の距離になるので、この距離になると新幹線を利用する人も多いのではないかと思いますが、我が家では主に経済的な理由から自家用車での移動です。

原油価格高騰への緊急対策として来年春頃から高速道路の通行料が上限1000円になるというような話もありましたが、それからあっという間に原油価格は暴落、というか元に戻ってしまったので、大義名分を失ってしまったような形で立ち消えになってしまうでしょうか。まあそこまで極端でなくとも、今は深夜割引の割引率が最大50%になっているので、ここまで割引率が高いと適用されるかどうかでかなり違ってきます。

ただ、深夜割引を利用するためには深夜0時(平日は夜10時)から午前4時までの間に高速道路上を通行していなければなりません。これは子供連れにはちょっと高いハードルですが、頑張って午前3時半頃自宅を出発し、無事に3:55分頃にゲートを通過することができました。一旦車に乗ってしまえば運転手以外は寝てしまえばいいので、起きることさえできれば何とかなります。

その後、今度は低燃費運転のために80km/hで巡航という、かつての私には考えられない低速で走ってきました。スピードを出さない=安全運転だとは考えてはいないのですが、スピードが低ければ万一の場合の衝撃が小さくなるのは間違いなく、また車両の挙動も安定するので安全な方向であることは間違いありません。それが目的でないとはいえ、メリットの一つといえるでしょう。

しかし、オートクルーズの装備されていない車で80km/hという速度を維持するにはなかなか労力が必要です。アクセルペダルを踏み込みすぎないようにするために右足は常に緊張状態となりますし、左端の車線を走り続けつつ周囲に危険を及ぼすことのないようそれなりに注意を払う必要もあります。またほとんど前車に追いつくようなこともなく単調な運転になってしまうので、注意力が散漫にならないようにしなければなりません。

600km弱の距離の間に食事2回とコーヒーブレイクで3回の休憩を取りましたが、自宅を出発してから実家に到着するまで10時間ほどかかってしまいました。しかしその苦労の甲斐もあってこれまでにない好燃費となり、燃料計はまだ真ん中を指していますので、20km/lに届かんばかりではないかと思われます。以前、全く燃費など気にかけていなかった頃は帰省のときでも12km/lほどが精一杯でしたから、この差は非常に大きく、驚くと同時にかつての自分の浅はかさに恥じ入ります。

また、高速道路の深夜割引の効果も大きく、12000円ほどのところが6000円で済んでしまい、安くあがったガソリン代も含めてわずか9000円ほどということになります。新幹線を利用すると大人一人で15000円ほどにもなってしまいますから、一家4人では45000円、実にその1/5の代金で済んでしまいました。まあ、自動車を利用するためには自動車そのものの代金や各種の維持費もかかっているので、これだけで比較することはできないのですが、日常生活に自動車が必要である以上、これより安上がりな手段は実質的にはあり得ないでしょう。まあ、いくら運転好きな私と言えどこの歳になると10時間の運転というのが体力的に負担になることは否定できず、今後あと何年こんな無理がきくかわかりませんが、子供が大きくなって付いて来なくなる方が先でしょうか。