Dr. DivX先日、妻の妹に「DVDプレイヤーが欲しいけどどれがいいのかわからないから買ってきて欲しい」と頼まれました。最初は量販店の特売などで売られている安物プレイヤーのイメージだったので「4~5千円で買えるよ」と言っていたのですが、日頃子供たちの面倒をよく見てくれているからとプレゼントしようということになり、そうなるとあまり安物は選びたくなくなってしまい、結局Amazonの「売れている順番」で最初に表示されていたPioneerDV-393を注文し、プレゼントしました。

Pioneer DVDプレイヤー DV-393
パイオニア (2006/04/30)

実は私が自宅で使用しているDVDプレイヤーはこのDV-393の何世代か前、名前からすると4世代前のDV-353というものなのですが、「停止」を押しただけなのにトレイが出てくるなど本体スイッチの挙動が怪しいところはあるものの、DVDの再生に関しては特に問題もなくまだまだ立派に使えそうです。一方今回DV-393を開封してまず驚いたのが奥行きが非常に浅くなってトレイの長さほどしかなくなってしまっていることでした。本体も非常に軽くなっていて、中身が入っているはずの段ボールを受け取ったときにはあまりの軽さに疑いを持ってしまうほどでした。

さて、全く可もなく不可もなく、といった感じのDV-353になくDV-393にある機能で私が非常に羨ましく思っているのがDivXの再生機能です。DivXというのは動画圧縮フォーマットの一つなのですが、その圧縮効率の高さは非常に優れたものです。しかし、その優れた圧縮率故にWinnyやWinMXで違法に流通している動画ファイルの多くでこのDivX形式が使われていたためにアングラなイメージが付いてしまい、以前はPCを除くとちょっとマニアックで怪しげなプレイヤーのみが対応しているような状況でした。

DivXのPCでの再生は無料のDivX Playerを使うことができますし、DivX形式への変換も制約付きで無償で行うことができますが、私は去年の無料ライセンス配布祭りの時にライセンスを取得しているのでフル機能を使うことができます。しかしながら標準のDivX Converterはあまり機能の高いものではなく使い勝手が今一つだったため、どんどん変換しようというような気になるものではありませんでした。

ところが今週になって、DivX LabsからオープンソースのフロントエンドアプリケーションであるDr. DivX 2.0 OSSというものが無償公開されたため、状況は一変し使い勝手は格段に向上しました。Dr. DivXを使えば様々なフォーマットの動画ファイルを複数選択してDnDし、適当に品質を選ぶだけでエンコードをスタートすることができます。生成されるファイルの容量を制限することも簡単にでき、DVDの複数のVOBファイルをまとめて放り込めばそのまま一つのDivXファイルにエンコードすることもできてしまいます。これを使えばDVDレコーダーなどで録画した一時間番組をそれなりに高画質でCD一枚に記録することもさっとできてしまうのではないでしょうか。私はDVDレコーダーも持っていないので試してみることもできないのですが…

問題は再生環境なのですが、私の場合肝心のプレイヤーがPCのみになってしまうのであまり意味がありませんでした。最近購入したW-ZERO3[es]でもDivX形式の動画を見ることができるようにはなりましたが、やはり家庭用のテレビでも利用したいものです。こんな時にDVDプレイヤーがDivXに対応していたらどんなにいいかと思ってしまうのですが、今のプレイヤーが壊れでもしない限り買い換えというのはなさそうです。まあ、今度買うときはHDDレコーダーになるだろうとは思いますが、となるとまたDivXに対応しているものはあまりなさそうですし、それで選択肢を狭めるのもばかげているような気もしますが…

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