瀬戸大橋妻に「ズルい」と言われながら。

私の勤務先は先週一週間が夏季休暇となっていたのですが、家族の中で休みなのは私だけで、子供達は部活や補習、妻は最近始めたアルバイトのシフトに入ってしまっているので、家族で出かけることができたのは3日間の帰省(+α)だけでした。しかし、せっかくの連休だというのに家でじっとしていることもできず、ゴールデンウィークで味をしめた一人旅に再び出掛けさせてもらうことにしました。

目的地はなかなか家族は付き合ってくれそうにないところから選ぶのですが、今回は四万十川沈下橋めぐりをしてみることにしました。

なかなか簡単に四国に行けないのは、どうしても海を超える際に高速道路を使わなければならず、数千円単位で通行料が必要になってしまうためです。とはいえ橋を渡らないことには辿りつけないので、まずは山陽自動車道から瀬戸大橋を渡り、四国へ入ったところですぐの坂出北ICで一般道に降りてしまいました。しかしこれは少々失敗で、次の坂出ICで降りた方が15分ほどの時間の節約になったのではないかと思います。まあ全体的には誤差みたいなものかもしれませんが、市内の混雑した道をくねくねと走らなければならないのは、この先の長い行程を考えると心理的な負担でした。そして混雑する市街地を抜けると、四国を縦断する国道32号をひたすら走ることになります。この国道は道幅も十分あり、混雑もないので比較的走りやすいのですが、渓谷沿いのワインディングが続くので、車に弱い人には辛いかもしれません。
久礼 山本鮮魚店 ワラ焼き鰹タタキ丼
私が最初に向かったのは、カツオといえば久礼だというので中土佐町久礼での昼食です。しかし、行こうと思った店が到着した12時半の時点ですでに完売となっており、改めて久礼大正町市場に行ってみて、山本鮮魚店というところで「ワラ焼き鰹タタキ丼」をいただくことにしました。ちょっとカツオが薄くて食べ応えには欠けましたが、ワラ焼きの香ばしさが堪らない一品で久礼に立ち寄った甲斐がありました。
第一三島沈下橋
その後はさらに太平洋沿いに南西へ進み、四万十川を目指します。大規模なダムがないことから「日本最後の清流」と呼ばれる四万十川ですが、それが故に水量調節機能には乏しいということになるので、台風などで降水量が大きくなると水位が上がってしまうようです。このためか、四万十川には増水時にあえて水没させる前提で流失を防ぐ沈下橋がいくつも掛けられています。全国的にも特に珍しいものではありませんが、普段は緩やかで雄大な川の流れと木々の緑とあいまって、ノスタルジックな光景を創りだしてくれます。

沈下橋自体は地元の人々に日常的にも利用されているようですが、車が1台通れる幅しかないので国道には直接接続されておらず、また渓谷の深いところでは国道は水面よりもだいぶ高いところを走っているため、国道からすぐに見つかるものばかりではありません。私は途中の道の駅の情報コーナーで沈下橋が載っている地図をもらい、それを目安に探しましたが、それでもいくつか見逃して通りすぎてしまったものがあります。
岩間沈下橋
四万十川本流には合計22の沈下橋が掛かっているとのことですが、中でも良かったのはここで写真を載せている第一三島沈下橋岩間沈下橋でしょうか。第一三島沈下橋の方は鉄道橋と交差するような形になっているので、ここで列車が通過するところを写真に収められれば良かったのですが、1時間に1,2本通るかどうかというような路線なのでそれを待つのはやめました。一方、岩間沈下橋の方は穏やかな流れで水遊びする人もいて、時間の流れもゆっくりとしたような感じがするところでした。

このあと、勝間橋に行ったところでたもとの砂利で車をスタックさせてしまい、川遊びに来ていた人たちに押してもらって脱出はしたものの、お気に入りの黒ホイールが傷だらけになってしまったのが大ショックだったのですが、後悔先に立たず、いつまでも悔やんでいても治るものではないので、その後平和な湯でさっぱりして気分を切り替えることにしました。
四万十市中村 喜八 かつおの塩タタキ
夕食は友人に教えてもらった喜八という居酒屋で「かつおの塩タタキ」と「アオサノリの天ぷら」の天ぷらをいただいてとても美味しかったのですが、アクシデントの影響で普段飲まないのに「ユズの酒」もいただいてしまいました。これも美味しかったのですが、やはり体質的にアルコールはダメなようなのでたった一杯で頭痛がしてしまうのは本当に残念です。
四万十市中村 喜八 アオサノリの天ぷら
今回の宿は素泊まり1泊3000円からという民宿こばんに泊まってみることにしたのですが、4畳半ほどの畳の部屋に寝るというのはなかなか新鮮なものでした。風呂は温泉に入ってしまいましたし、食事も外でしてしまったので本当に寝るだけだったのですが、Wi-Fiも使えてまったく何の問題もなく過ごすことができました。ただ、エアコンに2時間100円のタイマーがついていて、入れたお金は勝手に取り出して持って帰っていいというので結局タダで利用はできるのですが、2時間毎に切れてしまうというのが少々鬱陶しかったですね。まあ蒸し暑さはなかったのでエアコンが止まってもすぐに不快になるわけではなかったのですが。

ということで、頭も痛かったのでこの日は10時には寝てしまいました。(続く)