日々の食料品以外の買い物はほとんどネット通販に頼っている私は宅配業者にはお世話になりっぱなしですが、在宅勤務をしているときなど配達時に自宅にいたとしても受け取りに出られないときがあります。そういうときに置き配を選択できる業者だと非常に助かるのですが、おそらく一番機会が多いヤマト運輸さんはこれまでEAZYというサービスが適用される特定の商品でないと事前に置き配を指定することができませんでした。

コロナ禍の対応で受取のサインが必要なくなり、インターホンでドアの前に置いておいてほしいと言えば対応してくれていたので、もう一歩といったところだったのですが、それがようやく6月10日から置き配に対応してくれるようになるとのことです。

もっと前には馴染みの配達員さんは不在時にメーターボックスに入れておいてくれたりしていたのですが、それは盗難が問題になったりしたのでできなくなったようでした。それが今回対応できるようになったということは、ユーザーのニーズとリスクの折り合いで利便性向上のメリットが勝ったということなのでしょうか。

すでに他の業者では対応しているところはあるので、特に新しいことではないのですが、やはり業界最大手が対応するというのは絶大な影響があるでしょう。クロネコメンバーズの会員を対象にしたサービスということですが、会員になるのは無料でインターネットさえ使えれば登録できるので特に問題ないでしょう。通販で購入する際に宅配業者の選択肢がユーザー側に与えられることはあまりないので囲い込みにもならない、ただの顧客サービス向上ということになるのだと思いますが、ありがたいことだと思います。まあ、ヤマト運輸側にも再配達が減るという大きなメリットがあるのは間違いないことでしょう。

ただ懸念されるのは、置き配が一般的になることでその荷物を狙った窃盗がこれまで以上に横行することです。Amazonなどでは置き配を指定した商品が盗難に遭った場合は補償を受けることができますが、すべての販売業者が補償してくれるというわけでもありませんし、あまりに盗難が多くなると対応も変わってくる恐れがあります。さすがにそういう状況にまでなったら置き配を選択するのは賢明ではないのでしょうね。そんなことにはならないように願いたいところです。