佐藤琢磨を応援する日本のファンが恐れていたことが、ついに発表されてしまいました。2004年シーズンから琢磨と共にBAR Hondaでドライブしてきたジェンソン・バトンが2006年以降もBAR Hondaでドライブすることが正式に発表されました。

BAR Hondaは既にフェラーリから移籍するバリチェロとの契約を明らかにしていますから、「バトン残留=琢磨のシート喪失」を意味してしまうわけで、私もその一報を目にしたときには大いに落胆してしまいました。しかし、琢磨が自身の公式サイトに載せたコメントにより、新たな希望の光が差し込んできました。曰く、

ファンの皆さんへ
2005.9.21

来シーズンのラインナップに関する今日の発表については驚いていませんが、この内容にはひどく落胆しています。
現在の状況には思うところがたくさんありますし、僕自身の意見もありますが、今はコメントすべき時期ではないと考えます。
ファンの皆さんが今も変わらない期待を寄せてくださることに感謝するとともに、あまりお待たせせずに朗報をお届けできることを楽しみにしています。

佐藤琢磨

…「朗報」? 琢磨自身が朗報というのですから、きっとファンにとっても朗報に違いありません。既に他のチームとの交渉が進んでいて、来季のシートも確保できそうだということでしょうか? 私はBAR Hondaのファンである以前に日本人ドライバー佐藤琢磨を応援するF1ファンなので、琢磨がBAR Hondaをドライブする必要は全くありません。またたとえ琢磨がF1以外のカテゴリーで活躍することになったとしてもそれを応援したいと思っていますが、やはりFormula 1に乗ってくれることが一番なので、近いうちに発表されるのではないかという「朗報」に期待したいと思います。

それにしても、今回の騒動でBAR Hondaはバトンのために50億円とも100億円とも言われる金額を費しているそうですが、一体バトンにそれだけの価値があるのかどうか、当事者以外の多くの人が疑問を呈しているようです。私にもさっぱりその価値がわかりませんが、それだけの金額を提示すれば他にももっと優秀な、優勝経験のあるようなドライバーと契約できそうな気がします。エディ・ジョーダンは

パトンには確かに優れたドライビング能力があるが、B.A.R・ホンダがそれと同じくらい評価したのはそのキャラクターとブロンドのルックスだ。

などと言っているようですが、ホンダが本業に対するヨーロッパでの効果を考えればそれもあながち間違ってはいないのかもしれません。ブラジル人と日本人の組み合わせではヨーロッパ人にはアピールしないでしょうから…

まあ、バトンの走りは見ていて面白くはないのですが、確実に琢磨より速く、そしてしっかりと結果を残しているのは事実ですから、バトンと琢磨のどちらを取るか、と言われれば誰でもバトンを取りますよね。2年続けてウィリアムズとの契約でゴタゴタを起こしたのは大きな汚点ですから、巨額の出資に見合った活躍で報いてほしいものです。

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