危うく散財するところでした。
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ここ何ヶ月かのことですが、我が家のテレビを見ていると突然画像が停止してしまい、他のチャンネルに切り替えても映らない、ということが度々ありました。テレビを見るのはほとんど妻だけで、私自身は食事のときくらいしか見ないのですが、購入したのは2009年だったようなので「10年を過ぎたらいつ壊れてもおかしくはないだろう」くらいに考えていて、買い替えを視野に入れて最近の製品を調べていました。しかし、自分がそれほど必要としていないだけにあまり熱が入るものでもなく、またしばらく待てば復帰するということだったので、セールで安いものがあれば検討してみようというくらいでした。

そんなこんなでしばらく経ってたまたま停まる瞬間を目撃したとき、短い時間「B-CASカードが無効」というようなメッセージが表示されていることに気づきました。妻に聞くと「なんとかカードが」というのは見たということなので、なぜそれを早く言わないかとB-CASカードを抜いてカードの端子を掃除し、CRC5-56を吹き付けてカードを挿し直してみると、画像が正常に表示されるようになり、その後再発することもなくなりました。結局、B-CASカードの接点不良ということだったのでしょう。

しかし、もともと無料で放送されている地上波放送を観るためにどうしてわざわざICカードが必要なのかというのが全く理解できません。FAQを見ても「番組の著作権保護や有料放送に利用されており、これらの放送を受信するために必要になります。」とあるだけで説明になっておらず、天下り団体に無駄な仕事をさせているだけなのではないかと邪推してしまいます。最近は見直しが行われていて、機器に内蔵されるチップ形式のものもあり、次世代のACASではカード形式は廃止しているようですが、なぜ最初からそうしなかったのか、そうできなかったのかと感じてしまいます。

結局、全く無駄としか思えないもののためにテレビ自体を買い換えるという過ちは未然に防ぐことができて助かりましたが、これに気づかずに「壊れた!」と買い替えてしまう人は少なくないでしょうね。B-CASのFAQに「『カードがはいっていない』など、B-CASカードに関するメッセージが出て急にテレビが映らなくなった。」という項目があって、回答として「一時的な不具合であれば、カードの抜差しによって改善する場合があります。」とあるので、今回のケースはまさにこれだったわけですが、そもそもB-CASカードを良く知らなければこのFAQにたどり着けるはずもありません。こういうのもわざとやっているのではないかとまで考えてしまうのですが、本当のところどうなのかまではわかりません。